口の中に14本インプラントが入っている歯医者が本気で作った歯科医院
上記レントゲン写真、実は当医院の理事長「きぬた久和」の口の中の写真です。治療中の歯を含め、2018年6月には14本のさまざまな種類のインプラントが口の中に入っています。これほどインプラントに慕われている歯科医師はいないでしょう。
「歯のことを熟知しているはずの歯科医師がこのような状態というのは少々恥ずべきことでしょうか。ただ私は幼少の頃より非常に歯がもろく、人一倍歯のことで苦労してきました。歯科における全ての治療を経験したと言ってもいいほどです。私自身が歯科医師を目指したのもこのような体験があったからといえます。
若年から予期していたことですが、もろい歯は寿命を迎えて私の歯は徐々にインプラントに置き換わっていきました。患者側の立場としてインプラント治療を重ねる中で、かつての施設の欠点などが目に付くようになり、安全水準をさらに引き上げ最高精度のインプラント治療を遂行できる歯科医院を作ってやろうと言う思いが次第に強くなってきました。そしてそれらの高度な要求を具現化し建設されたのが、この神奈川歯科です。
現在、私の口の中に14本のインプラントが埋まっています。そのすべては自分の歯科医院で治療をしました。実際にはもっと多くのインプラントが埋まっていましたが、信頼性の低いインプラントを使ったり、衛生環境が良くない場所で治療を行った結果、何本かのインプラントは抜けてしまいました。
その経験の中で失敗率が高い治療方法を徹底的に研究し、絶対にインプラント治療を成功させるための、新しい医院づくりには今までのノウハウのすべて詰め込んでいます。この神奈川歯科は、私自身も含めたインプラント患者にとって、今考えられる最も安全でかつ安心して受診できる設備であり、私の歯科医師人生の中で最高傑作の歯科医院です。」
CT
通常、歯科で撮影するレントゲン写真は2次元でしかものを見ることができません。よって歯や骨など厚みのあるものは圧縮されてフィルムや液晶スクリーンに映ってくるため、厚みを計測することができません。
インプラントは太さのある立体物ゆえ、事前に骨の厚みを把握しておかないとインプラント治療が可能かどうかわかりかねます。インプラントの太さより骨の厚みが薄いと、インプラントを骨の中に入れていけないからです。そこでインプラント治療の診査にはCTが必要です。
また骨の形状は一人ひとり形が違う上、非常に起伏に富んでいるので、しっかりと精査しないと穴を削るドリルやインプラントが思わぬところから飛び出してしまうこともあるます。飛び出したドリルやインプラントの部分にもし大きな血管や神経が存在した場合、それらを損傷して大出血や麻痺を起こしてしまいます。そういった危険を回避するためにもCTによる診査は有効です。
インプラントができるかどうかを判断する材料として、そして安全面を確保するためにCTは絶対に必要な存在です。
CT専用機で精査が可能
今にちではレントゲンとCTの複合機が登場し、値段も比較的安く場所も機械一台分しか占有しないので多くの歯科医院で導入しやすくなりました。ただ性能面でみるとやはり画質が荒く、骨が少ないシビアなインプラント症例において、精細な診査に耐えうる画像を得ることはまだまだ困難です。そこで当院では精査にもしっかりと対応できるようレントゲン撮影機とは別に、画質が非常にきれいな「CT専用機」を導入しています。
特に骨の密度が少ないと患者の場合、画質が荒いと重要な神経や血管が見づらかったり、銀歯などの金属が多く口の中に入っていると、「アーチファクト」と言って画像にノイズが映りこんでしまいます。CT専用機での画像はこれらの影響を軽減した対策が施されており、誤差の少ない計測や診査が可能です。
歯科専用CTで少ない侵襲性
一般にCTと言うと、患者が寝た状態でトンネルに入っていく画を思い浮かべるでしょう。CTはさまざまな角度からの連続的なX線写真によって立体を構成する機械ですが、寝た状態で撮影するCTの機材は体積量の多い体全体をスキャンするためX線量が多く、体にとってはあまり良いことではありません。
当院で使われるCTは、口の中だけを撮影するよう設計された「歯科専用CT」を導入しています。口の体積量に合わせた範囲をスキャンするためX線量を最適化しています。
またCTは何枚もの連続した断層写真をフィルムに焼き付ける「アナログ」タイプが主流でした。しかしアナログタイプのCTもX線量が多く、歯科専用のCTでも被ばく量の多いものでした。当院ではX線量を最小に絞った「デジタル」タイプのCTのため、一昔前とは比べ物にならないくらい侵襲性が少ないものになっています。
安全性を凝縮したクリーンルーム
インプラント治療を行うクリーンルームは患者さまの安全とオペレーションのしやすさを両立した設計を取り入れています。
空気清浄機
インプラント治療において最も怖いのが「感染」です。外科治療に分類されるこの治療は、インプラントを入れていく周囲に感染物質が多く存在するとインプラントと骨が結合しないどころか、病原体が体内に侵入して発熱や感染症などの症状を引き起こしかねません。そこでインプラント治療は、インプラントはもちろん使われる器材や冷却用の水まで滅菌されたものを使います。
当院ではインプラントの成功率を上げるだけでなく安全をも考え、高性能の空気清浄機を導入し「空気まで減菌」されたクリーンルームでインプラント治療を行っています。この型の空気清浄機を導入している歯科施設は日本で数例しかなく、クリーンな空間でのインプラント治療が可能な歯科医院と言えるでしょう。
無影灯
クリーンルームの照明には最新の「LED無影灯」を設置しています。
インプラント治療は骨の中にインプラントを入れていくその方向性や深さなどを多角的に観察する必要があります。一般の虫歯診療で使われるライトは単方向からの照射のため、術者の頭や体が障害物になってしまいライトの入力角を失ってしまいます。
一方無影灯は多方向からライトの入力があるため、術者によって一部のライトが遮られても、他のライトが術野をカバーするので、事実上死角はありません。術者がさまざまな角度から視認してもライトの入力角を失わない無影灯は、インプラント治療には欠かせない設備の一つです。
当院の無影灯は、超高演色なLED無影灯の採用によって組織の色の視認性・識別性を高めており、精度の高いオペレーションを実現しています。また術衣を着こむ術者のヒートアップによって相対的に室温も下げることが多々ありますが、発行源がLEDの無影灯は発熱量が少ないため過度に室温を下げる必要がなく、患者さまも寒い思いをせずに済むことができます。
酸素
外科的な処置や心的なことが原因によって体内酸素量が低下した場合に、それらによって引き起こされるさまざまな問題を防ぐことを目的に、医療用酸素の存在は重要です。外科治療に分類されるインプラント治療においても「酸素」の設置は当然と言えます。
従前の方法では、移動式の酸素ボンベ台を必要な部屋へゴロゴロと移動させていましたが、重さがあるので設置に戸惑ったり、スペースを取るので術者の移動が制限されることもしばしばでした。
当院ではこの酸素供給方法をやめ、医院内に酸素用配管を張り巡らし、どの部屋でも酸素を取り込める形を採用しています。酸素ボンベ台を運んで設置する手間がないため、緊急事態に即座に対応することが可能な上、複数の部屋で同時に酸素を使うこともできます。このような酸素設備を充実させた歯科医院はまずありません。
余裕のある室内空間
インプラント治療は術者の他にアシストや静脈内鎮静法を行う麻酔科医など、複数人の手によって良質な治療が実現します。しかしクリーンルームにはインプラントを入れていくための道具類を置く台や血圧などを計測するモニター類、診療台など大きな構造物があり、部屋のスペースが大きくないと人同士がぶつかってしまったり、効率的な動きが制限されます。
当院のクリーンルームは人の動きを考えて機材を機能的に配置し、多くの人がいてもお互いにぶつからないように非常に余裕のあるスペースを用意しました。移動効率が上がれば処置時間が短縮でき、患者さまの負担が軽減されるだけでなく、侵襲時間も短縮されるため感染のリスクも下がります。これほどの広大な空間を贅沢に使ったクリーンルームは、大学病院などでもそうはありません。
また2つのクリーンルームがあり、同時に2つのインプラント治療を遂行できるため、患者さまの時間的な都合に最大限沿うことができるのも特徴です。インプラント治療の処置件数が詰まっているからと言って、予約から処置の日までの日数をお待たせすることもありません。インプラント治療を前倒しで行うことで治療日数を凝縮することも可能です。