経堂かわら版の発行は月1回、時事時々の情報や近時雑感を皆様にお届けいたします。
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第127号 平成24年12月(2012年)
今月のご意見番〜年少扶養控除〜
衆議院選挙が近くなり、連日テレビや新聞で各党の公約や主張が報道されています。その中に「年少扶養控除の復活」というのを見かけました。以前は16歳未満の子どもがいると38万円、16〜23歳未満は63万円が所得から控除されていました。
民主党が「子ども手当」を導入した際に、16歳未満の扶養控除がなくなり、16〜19歳未満の控除額は38万円に減額されました。これは「控除」から「手当」へという考え方によるものです。所得控除だと所得の少ない人は、税率が低いので控除額が少なく、子育て支援の恩恵が少なくなります。例えば税率5%ならば、子ども1人扶養控除で1万9000円所得税が減りますが、税率が33%ならば12万5400円も所得税が減ることになります。所得の高い人ほど有利になります。手当であれば所得に関係なく配られるので、所得の少ない人ほど手当をもらうことで現金収入を増やす割合が高くなります。
「子ども手当」は当初の計画だった月2万6000円から大きく後退し、さらに所得制限が設けられたり、「児童手当」に名称が変わったりして、ずいぶん姿を変えました。しかし年少扶養控除は廃止されたので、所得の高い人ほど増税になっています。しかし、年少扶養控除を復活させたら、児童手当はどうなるのでしょうか。民主党の「子ども手当」は財源の問題があり、とん挫しましたが、再び年少扶養を復活させることで減税になる財源はどうなるのでしょうか。
税理士法改正
税理士の業界団体である日本税理士会は、税理士法改正の要望書を国税庁などに提出し、平成25年の改正を目指しています。
要望書には、税理士の資格取得についての記載があります。現在は、弁護士、公認会計士には、もれなく税理士資格が付いてきます。そのため、公認会計士の資格で税理士になる人が増えています。要望書では、登録だけで無条件に税理士になれるのではなく、弁護士には会計科目、公認会計士には税法科目の受験を求めています。
弁護士や会計士の勉強をして税理士になれるのであれば、税理士試験はいらないことになってしまいます。知識のない人が税理士になるというのは、普通に考えておかしいと思います。なんらかの改善はあっていいと思います。
山歩き日記(戸倉三山)

戸倉三山はあきる野市と八王子市の間にある臼杵山、市道山、刈寄山の3つの山をいいます。三山の中で一番標高が高い臼杵山で842メートルなのでさほど標高差はありません。 

しかし!アップダウンが多く、急登り、急下りの連続で、かなり歩き堪えのある山です。標高が低いので気軽に登れると思ったら大間違いです。山頂では、中年男性グループが「体力のない中高年が来る山じゃない!」とぼやいていました。山頂にはかわいいお稲荷さんがありました。途中には「巻き道」もあり、山頂を巻くことができますが、迷いやすいとガイドブックに書いてあったので、頑張って登りました。

今熊神社に着けば下山口はすぐそこです。この神社は眺望が良くて、休憩にぴったりの場所でした。
発行元:菊池美菜税理士事務所 〒156-0052 世田谷区経堂1−11−19−204 TEL03−3429−0144
第126号 平成24年11月(2012年)
今月のご意見番〜住宅ローン減税〜
平成26年からの消費税増税で住宅の需要が減ると見込まれ、国土交通省は。住宅ローン減税の拡充案を政府税制調査会に提示したそうです。住宅関連は、いろいろな産業に関わっているので、景気に与える影響は大きいと考えられます。
住宅ローン減税は、1997年から規模を縮小したり、拡大したりしながら延長されてきました。購入の時期が数年違うと減税額に大きな差がでます。今のところ、来年平成25年が控除額20万円で、控除は終わりになる予定です。ただ消費増税があるので、きっと平成26年以降もなんらかの形で延長されるのかなと思います。
住宅ローン減税は、高額のローンを組んだ方が減税額が大きくなります。もともとの所得があまり多くないと、住宅ローン減税を使いきれません。所得が多い人ほど減税の恩恵を受けることになります。
住宅ローン減税は、住宅関連産業の景気対策が目的なので、庶民の消費税負担をカバーするという考えではないようです。産業を活性化し、景気を良くすることは大切ですが、高所得者ほど恩恵を受ける制度で、国の財源を減らしてしまうのはどうなのかと思います。住宅ローン減税の財源も結局は、消費税の増税分が充てられることになります。
このかわら版に以前にも書きましたが、消費増税分は社会保障に充てられるのではなく、単に国の税収が増えるだけです。増えた税収を何に使うか。借金返済や社会保障費ではなく、公共事業やバラマキに使われる可能性が高いです。
介護医療保険
年末調整の時期になりましたが、今年から生命保険料控除が少し変わり、平成24年以降に契約した介護医療保険が控除の対象になりました。
介護医療保険と聞いても馴染みがなく、どんな保険なのかと思いました。調べたところ、会社によって異なりますが、要介護のランクが2〜5になると、年金や一時金がもらえるもの。会社独自の認定で年金等がもらえるもの。介護用品などの購入費用を補償するもの等様々なものがあるようです。
介護医療保険は、生命保険会社が扱うものと損害保険会社が扱うものがありますが、どちらも対象になります。控除額の上限は4万円です。
年末調整の保険料控除申告書の様式が、「新保険料」と「旧保険料」を記載するように変更になっています。
山歩き日記(大山)

今まで大山に何回か登ったことがありますが、ヤビツ峠ルートか表参道ルートでした。今回は日向薬師から登ってみました。 

日向薬師のバス停から、しばらく車道歩きをし、九十九曲がりの登山道に入ります。ジグザグと登っていきますが、整備されて登りやすい道でした。でも、ヤビツ峠や表参道ルートと比べると、すごく空いています。表参道だと、途中で渋滞してしまうこともありますが、日向薬師ルートではほとんど人に会いませんでした。

見晴台まで登ると、ベンチがありたくさんの人が休憩していました。そこから大山山頂までは、木の階段があり、結構きつい登りになります。

山頂は晴れていて眺望がよく、相模湾まで見渡すことができました。
発行元:菊池美菜税理士事務所 〒156-0052 世田谷区経堂1−11−19−204 TEL03−3429−0144
第125号 平成24年10月(2012年)
今月のご意見番〜生活保護と自立〜
昨今、生活保護が話題になることが多くなりました。厚生労働省のHPによると今年の受給者数は209万人、151万世帯です。10年前は75万世帯なので約2倍に増えています。
平成24年の社会保障関連の国の予算は、約29兆円で、そのうち生活保護費は2兆8000億円です。平成23年は2兆6000万円なので2000億円も増えていることになります。生活保護費は国だけでなく、地方も4分の1を負担しています。世田谷区では、平成24年の予算で194億円が計上されています。世田谷区の一般会計の予算規模は2427億円なので、予算に占める割合は8%になります。これは区の予算の中ではかなり大きい方です。
景気や震災の影響などで生活保護を受ける人が増えているのだと思います。不正受給が問題になることもありますが、多くは本当に生活に困窮している人たちだと思います。一度生活保護を受け始めると、なかなか自立できず、受給期間が長期に渡ると聞きます。保護から自立できるプログラムが必要なのではと思います。
人はある程度の貯えがないと不安です。仕事を始めてすぐに保護を打ち切られると、結局その日暮らしになってしまいます。安定した生活ができるまで見守るようなシステムがあれば、早く自立しようという意識が持てるようになるのではないかと思います。保護から自立し、自分の好きな生活ができることが、一人ひとりの幸せにつながると思います。
地球温暖化対策税
今年の10月から地球温暖化対策税が課されることとなりました。石油やガスや石炭などのCO2を排出するものに対して課されます。平成28年まで段階的に税率が上がり、最終的には石油であれば1キロリットル当たり760円になります。
温暖化税は石油輸入会社やガソリン製造業者が支払うので、私たちが直接納めるものではありません。しかし、消費税と同様に、税がガソリン代、灯油代、電気代、ガス代に上乗せされることになりますので、結局家計の負担が増えることになります。
環境省の試算では1世帯あたり1228円位ということです。会社や家庭で、エアコン温度設定等の省エネに取り組めば、それだけ税負担は軽減するそうです。
山歩き日記(扇山、百蔵山))

大月市が定める秀麗富岳12景の6番目と7番目の山、扇山と百蔵山のプチ縦走に行きました。中央線の猿橋駅からバスに乗り、まずは百蔵山に登山口へ。45分くらいであっという間に山頂に到着しました。山頂は広々していて、富士山がよく見えましたが、ちょっとガスがかかっていて残念。

百蔵山から扇山へは、急な下り、そして急な登りでかなり疲れました。百蔵山の山頂からも富士山が正面にきれいに見えました。やはり秀麗富岳12景なんだなと思いました。たぶん冬晴れの寒い日に行ったら、もっと空気が澄んでいて富士山がきれいに見えると思います。

扇山から中央線の四方津駅に向かいました。途中に大野貯水池があり、休憩にちょうど良い場所でした。春には桜の名所だそうです。
発行元:菊池美菜税理士事務所 〒156-0052 世田谷区経堂1−11−19−204 TEL03−3429−0144
第124号 平成24年9月(2012年)
今月のご意見番〜クールビズ〜
まだまだ暑い日が続きますが、少し秋の気配が感じられるようになりました。
昨年の夏は電力不足で、節電の為にエアコンの温度が高めに設定されていました。いつも外を歩く時は暑くて、電車に乗ると震えるほど寒い思いをするので、設定温度が上がり過ごしやすくなりました。今年は、東京の電力に余裕があるとのことだったので、また元の寒い電車になるのかと心配していましたが、今年も節電で高めの設定になっていました。
クールビズがすっかり定着し、電車内を見ても仕事中の会社員らしい人たちで、ネクタイと上着着用は少数派になっています。クールビズは2005年に当時の小池百合子環境大臣の時に、地球温暖化防止の為、CO2の排出量を抑える目的で始まりました。エアコンの温度設定を上げるとCO2の排出量がずいぶん減るそうです。小池大臣の発信力もあり、クールビズやウォームビズが流行りましたが、それでもまだネクタイや上着着用の習慣は変わりませんでした。
昨年の大震災で電力不足になり、本当に真剣に節電をする為にクールビズが定着しました。本来は震災がなくても亜熱帯の日本ではクールビズでなくてはならないのに、定着のきっかけが震災とはちょっと哀しいことです。
現在はほとんどの原発が止まっているので火力発電が中心になっているため、CO2の問題が解決しません。やはり太陽光や風力などの再生可能エネルギーを普及させていくことが必要だと思います。
お酒にかかる酒税
お酒類には、多額の酒税がかかっていると言われます。調べたところ、ビール1キロリットルにつき22万円でした。1キロリットルといってもピンときませんが、350ミリリットルの缶ビールで換算すると2857本くらいになります。22万円を2857本で割ると約77円になります。缶ビールが200円とすると、だいたい3分の1が酒税ということになります。
発泡酒だと麦芽やアルコール度数によりますが、22万円〜13万4250円。第3のビールだと8万円なので、缶ビール1本あたり28円になるので、ビールよりだいぶ安くなります
清酒は1キロリットルあたり12万円です。一升瓶に換算すると555本で1本あたり約216円です。
山歩き日記(明神ヶ岳))

12月の年末に箱根の明神が岳と金時山のプチ縦走に行きました。12月だというのに箱根の山は雪化粧していました。サクサクと雪を踏みながら明神が岳の山頂に登ると目の前に富士山の絶景が!思わず歓声を上げてしまいました。丹沢の山々や遠くは南アルプス、相模湾、芦ノ湖、大パノラマの光景を見ることができました。

明神が岳から矢倉峠を通って金時山に行きました。ここからも大きな富士山が見えました。やはり富士山は冬がいいですね。

金時山からの下山は、登山道が凍っていてツルツルで怖かったです。氷が溶けているところは、ぬかるんでドロドロでした。尻もちをついたら大変なことになるので、慎重に下山しました。帰りは贅沢してロマンスカーに乗りました。
発行元:菊池美菜税理士事務所 〒156-0052 世田谷区経堂1−11−19−204 TEL03−3429−0144
第123号 平成24年8月(2012年)
今月のご意見番〜オリンピック招致〜
ロンドンオリンピックが開催され、毎日熱戦の様子がテレビや新聞で報道されています。開会式は、映画監督が担当したとのことで、エリザベス女王がパラシュートで飛び降りるような演出があり、イギリス人のユーモアセンスに感心しました。この開会式には33億円位の費用がかかっているそうです。
2020年のオリンピックの候補地として東京、マドリード、イスタンブールが挙がっています。2016年にも東京は立候補していて、その時に都は招致費用として150億円使いました。それが批判されたので、今回の招致費用は半分の75億円だそうです。
招致委員会によると、施設整備費に3500億円、大会運営費に2900億円ほどかかるそうです。スポンサーや放送料で莫大な収入があるので、すべてが持ち出しになるわけではありません。しかし、相当な金額で国や都の税金が使われることと思います。
直接オリンピックの費用ではなくても、交通網などのインフラ整備にも相当な税金が使われます。恐らく便乗した無駄な公共事業が増えると思います。また、大会が近付けば、テロ対策などの警備のために全国の警察官が東京に集まります。その人件費はいくら位なのでしょうか。東京に住む人たちはテロの標的になる不安があります。いくらスポンサー収入などがあっても、都民の暮らしがよくなるわけではありません。景気対策や経済効果はありますが、その代償は少なくないと思います。(き)
消費税で公共事業
消費税増税で増えた税収は無駄な公共事業に使われることが、新聞等で報道されるようになりました。「消費税は社会保障費に充てる」と言っていましたが、国庫に入ったおカネは全部一緒になります。社会保障費の支出が、赤字国債なのか法人税なのか所得税なのかはわかりません。
消費税増税というのは、単に税収が増えるだけなのです。増えた税収を何に使うか?今までは社会保障費と借金解消に使われると思い「子ども達に借金を残してはいけない」などという「街の声」が報道されていました。でもこれは勝手な思い込みだったのです。
社会保障と財政再建のために消費税増税が必要だと繰り返し社説に書いていた大新聞にはもっときちんと物事を見てもらいたいものです。(き)
山歩き日記(雲取山)

標高2017m、東京都最高峰の雲取山に行きました。奥多摩駅からバスで登山口まで行き、登山開始。とても歩きやすい登山道で、マウンテンバイクで登っている人もいました。

途中の七つ石山では、冷たい水で冷やした缶ビールを売っていました。とても水が豊富な山ですが、よく考えると東京都の水源なんだなと思いました。

山頂からは富士山が見えるはずなのですが、その日はガスで見えませんでした。
雲取山荘はとてもきれいな山小屋で、個室になっていて各部屋には豆炭のコタツがありました。古民家の民宿みたいでした。
翌日は晴れて、富士山や南アルプス、丹沢、奥多摩の山々がよく見えました。ずっと富士山を見ながらの下山は気持ちよかったです。(き)
発行元:菊池美菜税理士事務所 〒156-0052 世田谷区経堂1−11−19−204 TEL03−3429−0144
第122号 平成24年7月(2012年)
今月のご意見番〜消費税増税〜
消費税増税法案が衆議院で可決されました。参議院はこれからですが、いよいよ消費増税が現実になってきました。
新聞等では、年収500万円程度の4人家族で負担が年間12万円位増えると報道されています。今までは低所得者の負担が大きいと言われていましたが、ここへきて中所得者に負担を強いる、という論調になっています。2千万円の家を買うと、消費税10%ならば2100万円になる、などという当たり前のことが新聞に書いてありました。
増税するのだから国民の負担が増えるのは、最初からわかりきっていたことです。ついこの前まで、「次世代のこども達にツケを残してはいけない。増税やむなし」と言っていたと思います。
民主・自民・公明が疑似大連立を組んで、消費税増税に賛成したということは、有権者の大多数が選んだ議員が賛成していたことになります。消費税に反対し造反したグループは支持率が低いという世論調査の結果がでているようです。グループを率いる人のキャラクターの影響かもしれませんが、国民の中に「消費税増税絶対反対」の機運はなかったように思います。
消費税増税で低・中所得者の負担が増すと言っている割に、富裕層への所得税・相続税の増税は棚上げになりました。富裕層が国外に行ってしまうかららしいですが、消費税に気を取られている間に十分な議論がなく棚上げになった印象です。いったい何をしようとしているのかわかりません。(き)
医療機関と消費税
「消費税が上がると医療機関が崩壊する」という声が医療関係者から上がっています。消費税の基本的な計算方法は、例えば、売上が105万円で、仕入や、販売管理費(人件費等除く)が84万円だったとします。そうすると、売上げに係る消費税5万円から、経費に係る消費税4万円を引いた1万円を納めます。利益は20万円となります。
医療機関の場合、健康保険診療は非課税になっています。売上は非課税ですが、薬や機材などの経費については消費税を払っています。一般の会社ならば消費税が上がったら値上げすることが可能ですが、保険診療は自由に値上げできません。そのため消費税が上がると薬や機材は値上げになり、その分、医療機関は負担増になり、利益が減ることになります。(き)
山歩き日記(白毛門)

紅葉の時期に白毛門を訪れました。谷川岳の紅葉は有名ですが、ものすごい混雑なので、「谷川岳の展望台」と言われ、眺望が良いという白毛門に行くことにしました。

標高は1720mで、それほど標高が高くないと思っていたら、結構な急登でした。最後の登りは岩場で、私はギブアップしてしまいました。でも、紅葉がとてもきれいでした、お隣の朝日岳の方まで紅葉が広がっているのが見渡せました。残念ながら谷川岳は雲がかかって見えませんでしたが、眺望の良い穴場の山でした。
帰りのバスは始発の谷川岳から乗ってきた人で満員でした。かろうじて乗ることができましたが、その後の停留場でバスを待っていた人は、乗り切れず、次の臨時バスを待つようでした。(き)
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第121号 平成24年6月(2012年)
今月のご意見番〜節電の夏2年目〜
関西電力の大飯原発を再稼働するかどうかで議論が続いていますが、どうやら再稼働の方向に行くようです。
昨年の今頃、東京電力管内では節電で大変でした。計画停電があったり、工場などが休日を変更し、平日に休み土日に稼働したりしていました。企業の中には、本社や工場を関西などに移す動きもありました。それが今年は一転して、東京電力では電力が余っているそうです。
東京電力のHPによると2月までは電力販売量が前年対比で下回っていましたが、3月からは販売量が増えています。昨年の3・4月は電力供給量が著しく少なかったので、前年対比で今年の方が増えるのは当然です。しかし、電力が安定した昨年の秋頃から今年の2月までの使用料が、前年対比を下回っているのは、生活全般で節電がされたのではないかと思います。
私たちが無駄な電気を使う、または電力会社の販売促進に乗ってしまう→電力の大量消費→更なる電力の供給が必要→原発の建設、という循環を断ち切ることができればいいのではと思います。
東京電力管内では、今のところ原発ナシで電力が余っている状況です。ただ、火力発電の燃料費の高騰などで、企業ではすでに電気料金の値上げが始まり、家庭でも近いうちに値上げになります。福島の賠償金も今後ますます莫大な金額が必要になると思います。東京電力管内で電気が余っているからといって、従来のように使用をするのではなく、更に節電をすべきではと思います。(き)
復興法人税
今年の4月1日開始事業年度の法人から、復興法人税の対象になります。早ければ来年5月の申告の時に復興法人税を納めることになります。
平成24年から中小企業の法人税率は8百万円以下部分が、18%から15%に引き下げられました。計算した法人税額に10%を乗じたものが復興法人税になります。例えば課税される利益が100万円だと、今までは法人税は18万円でした。今後は、これが15万円になり、そこに復興法人税10%なので1万5千円が加算され、合計で16万5千円の納税になります。復興法人税を加算しても従来より法人税は安くなることになります。
個人の復興所得税は25年間ですが、復興法人税は3年間です。3年後、法人税の負担はだいぶ軽くなります。(き)
山歩き日記(燕岳)

新宿駅発の夜行列車ムーンライト信州に乗り、早朝に穂高駅に到着。そこからバスで燕岳登山口の中房温泉に到着したのは朝6時。すでにたくさんの登山者が準備をしていました。

最初は結構急な登りでしたが、やがて森林限界を過ぎて開けたところに出ると、目の前に槍ヶ岳の雄姿が!更に登ると燕岳の白っぽい姿が近くに見えます。更に登ると、槍ヶ岳に続く表銀座尾根が見えます。本当に絶景で、みんな歓声を上げていました。長い登りでの疲れが吹き飛ぶ素晴らしい光景!

燕岳は花崗岩でできていて、イルカ岩とかメガネ岩などの奇岩があり楽しいです。標高は2763メートル。 

下山後は中房温泉の日帰り入浴で汗を流しました。家に着いたのは夜9時になりましたが、楽しい山行でした。(き)
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第120号 平成24年5月(2012年)
今月のご意見番〜保険制度を考える〜
「税と社会保障の一体化」と言われていますが、社会保険料はとても高いです。
例えば、東京都の後期高齢者医療保険のHPに、単身で75歳以上で年金250万円の場合の保険料がでていますが、年額11万9500円です。この人が年金から源泉徴収される所得税は、厚生年金の源泉徴収の計算方法によると4万4000円になります。所得税法で計算すると4万6000円になりますが、年金が400万円以下だと、所得税の申告をしなくていいので、4万4000円の所得税で済みます。
例えば、40歳以上で単身で給料の年収が300万円だとします。世田谷区の国民健康保険を計算すると21万3000円になります。所得税は6万6300円です。社会保険料と所得税のバランスを考えると、保険料がとても高く、家計を圧迫していると思います。
少し古い統計ですが、世田谷区の外部監査報告書によると、平成20年には320億円の国保料の滞納が発生しました。取立て回収した分を引くと78億円が未納となりました。収納率は約87%です。国民年金の収納率が約6割なのに比べれば未納は少ないですが、平成19年が70億円なので未納が増えていることになります。
保険制度をみんなで支える為には未納は限りなく、なくしていかなければなりません。必要なおカネを集めるために高額な保険料を設定するのではなく、支払可能額を考慮し、不足は税でバランスを取るような一体化した計算を考えてもらいたいものです。(き)
復興所得税
来年から25年間、復興所得税が課されます。従来の所得税に2.1%が上乗せされます。
給料の場合は毎月の源泉徴収税額が少し上がります。来年から使用する新しい、税額表が制定されましたが、月給30万円だと170円控除額が増えます。
賞与から控除される所得税は、今までは前月の給料に応じて2%,4%,6%・・・となっていましたが、これに2.1%が上乗せされ、2.042%,4.084%・・・となりました。しかし、源泉徴収税額は、そもそも概算であり、年末調整で正しい所得税を計算するのだから、わずかな端数を計算する必要があるのか疑問です。特に賞与の源泉税は、以前から高めに設定されていました。端数計算は無駄な手間だと思います。(き)
山歩き日記(天狗岳)

天狗岳は、八ヶ岳連峰のちょうど真ん中にあり、荒々しい南八ヶ岳と、穏やかな北八ヶ岳の中間レベルです。東天狗と西天狗と2峰あり、標高はいづれも2640mほどです。

早朝、新宿から特急あずさで茅野まで行き、バスで登山口の渋温泉まで行きました。暑い日でしたが、山の空気は涼しくて気持ちよかったです。西天狗直下は大きな岩を登るのが大変、東天狗の下りも岩が多くて大変でした。

その日は、黒百合ヒュッテに泊まりましたが、夜になり空を見上げると満天の星空!寒くてあまり外にいられないくらいでした。
翌日は、北八ヶ岳のピタラスロープーウエイを目指しました。お天気が良くて、遠く北アルプスの穂高・槍・剣岳まで見渡すことができました。(き)
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第119号 平成24年4月(2012年)
今月のご意見番〜消費税増税〜
消費税増税法案が閣議決定されました。今後、国会で審議され採決までには、まだまだ政治的混乱が続くことと思いますが、消費税増税の流れは着実に進んでいると思います。
消費税が増税されると低所得者の負担が増す結果になるので、一定の所得の人におカネを配るという案がでています。しかし消費税は、子どもからお年寄りまですべての人が広く負担するから安定財源である、それが導入の根拠だったと思います。
低所得者に配慮するのであれば、所得税の税率を上げればいいのではと思います。財務省の資料によれば、約8割の人の所得税率は10%以下です。つまり、さほど低所得でない人も低い税率を適用されていることになります。諸外国に比べて日本の税率はかなり低い方です。累進課税の階段を見直せばかなりの税収を確保できると思います。
また、複数税率や、かつての物品税のように贅沢品に高い税率をかけることもできると思います。民主党の、低所所得者におカネをばらまく案については、具体策は難航しているようです。共通番号制を整備して所得を把握し、各人の口座に振り込むだけで、莫大な手間とおカネがかかります。共通番号制が整うまでは「簡素な給付」という意味不明な方法を考えているようですが、税金の無駄使いと思えてしまいます。
消費税増税になっても財政再建はできず、借金体質は変わりません。増税分は無駄な公共事業やバラマキに使われるだけだと思います。(き)
改正児童手当
「子ども手当」が「児童手当」という名称になり、給付金額の変更や所得制限が設けられるようになりました。所得税制限は、新聞報道等で「夫婦と子ども2人のモデル世帯で年収960万円」と言われています。
この960万円の根拠を調べてみました。所得制限の基本額は632万円です。これに8万円を足し、扶養親族の数×38万円を足した金額が制限額になります。ここで得られる制限額は「所得」なので、サラリーマンの場合は、給与所得控除後の金額になります。
例えば、配偶者は扶養ではなく、子どもが1人の場合は、制限額は所得で668万円でサラリーマンの年収だと、約876万円、配偶者が扶養で子どもが4人だと制限額は所得で820万円、給与だと年収約1042万円になります。(き)
山歩き日記(西丹沢)

夏の終わりに、西丹沢の大室山と加入道山に行きました。夏の丹沢は山ヒルがいるのであまり行きたくありませんが、西なら大丈夫だろうと出かけました。ちょっとした沢を渡るのですが、水が深かったので靴を脱いで渡りました。冷たくて気持ちがいい!

ずっと樹林帯なので眺望がほとんどありません。富士山が見えるポイントがあるらしいのですが、曇っていて見えませんでした。その上、大室山の山頂に着いた頃には雨が降ってきて、のんびりすることができません。加入道山は、山頂らしいところがなくて、案内板がなければ見落として通過してしまいそうでした。

雨で歩きにくいし、レインウエアが蒸れて暑いし、結構大変なハイキングになってしまいました。(き)
発行元:菊池美菜税理士事務所 〒156-0052 世田谷区経堂1−11−19−204 TEL03−3429−0144
第118号 平成24年3月(2012年)
今月のご意見番〜復興支援〜
確定申告時期に区民センター等で開催される無料相談会の担当として従事すると、たくさんの申告書の事例を見ることができます。昨年は大震災が起こったので、寄付金控除の相談が多いのではないかと思っていました。震災特例等で、寄付金控除や寄付金税額控除が複雑になっているので、事前に勉強をして相談会に臨みました。
しかし実際には寄付金控除はあまり見かけませんでした。芸能人やスポーツ選手等が多額の寄付をしたことが話題になりましたが、一般の人たちはあまり寄付をしていないのでしょうか。寄付をすると確定申告で還付になる可能性があることをご存じないのかもしれません。コンビニや街頭の募金箱に寄付をしているのかもしれません。おカネの寄付はしていなくても、ボランティア活動をしているのかもしれません。しかしそれにしても少ないような気がします。
巷では「東北を応援しよう」とか「絆」とかいろいろな言葉が語られています。震災で家族を亡くした方の悲しみや、避難生活の苦悩などが繰り返し報道されています。しかし、今でも被災地のガレキの処理は進まず、他県の市町村ではガレキの受け入れに反対運動が起こっているところもあります。ガレキ処理についても、義援金についても、どこかで他人事になっているのかもしれません。
所得税の復興増税は来年から25年間続きます。復興支援は昨年だけのものではありません。これからも息の長い支援が必要だと思います。(き)
医療費控除の対象
世田谷区の社会福祉協議会が「医療費控除用証明書の発行について」というお知らせをサービス利用者に送っています。
訪問介護、介護予防訪問介護、居宅療養管理指導等は、利用者負担分が医療費控除対象になります。特養ホームは、介護保険負担分+食費と住居費の合計額の2分の1が対象となります。
ホームヘルプ、デイホーム、予防デイホーム、認知症デイホーム、ショートステイ等は、利用者負担分が対象になりますが、同じ月に医療系サービスを合わせて利用していることが条件になります。対象の医療系サービスは、訪問介護、リハビリテーション、短期入所療養介護等が挙げられています。ホームヘプルについては、生活援助のみの利用は対象外となっています。(き)
山歩き日記(白馬山)

ついに北アルプスデビューで、白馬岳に行きました。新宿から夜行バスで行きましたが、お腹の調子が悪くていやな予感です。

猿倉登山口から大雪渓を登りましたが、山の雄大さに目を奪われました。ただ、登りはかなりきつくて疲れます。大雪渓を通過し、岩の多い登山道を登りますが、体調不良でふらふらでした。
どうにか今夜の宿の白馬山荘に辿り着き、すぐに横になってしまいました。白馬山荘はとても大きくて立派な山小屋です。最大で千人が泊まれるそうです。食事もおいしかった。
翌日の朝、白馬山頂に登り、そこから栂池に向かって下山しましたが、大きな岩が多くて歩きにくい。やはり標高の高い山はスケールが違うと実感しました。(き)
発行元:菊池美菜税理士事務所 〒156-0052 世田谷区経堂1−11−19−204 TEL03−3429−0144
第117号 平成24年2月(2012年)
今月のご意見番〜増税すれど〜
国会が始まり、消費税増税の議論が盛んです。当初、消費税増税分のうち、社会保障関連以外に回される金額があるという批判を受け、民主党は消費税は全額社会保障関連で使うとしました。
しかしおカネに色はついていません。出所がどこでも、国庫で一緒になります。結局、増税で増えたおカネはどうなるのかということです。社会保障関連は、現在でも27兆円くらいかかっています。それに対し消費税の税収は10兆円です。仮に税率が10%になると、今の倍なので20兆円くらいになると思います。
現在の税収は約41兆円で国債発行が44兆円、その他の収入が9兆円で合計94兆円の収入があります。同時に94兆円を歳出としていろいろな分野で使っています。消費税が10兆円増加し、歳出規模が今と同じならば国債発行額をその分減らすことができます。社会保障関連費の伸びは今のところ年間1兆円なので10年間は国債発行額を減らせる計算です。しかし、現実には国債発行額は減らず、財務省の試算では2013年には歳出規模が100兆円を超えるらしいです。
震災の影響などで歳出が増えるのは仕方無い部分もありますが、まったく無駄を省こうという意欲が感じられません。ダムや新幹線建設等、無駄な公共事業として支出が抑えられていたものが、ここに来て、どんどん復活しています。政治家達は、将来の日本の姿を考えず、今の自分の地位だけが大事なのでしょう。(き)
寄付金
確定申告が始まりました。昨年は大震災の影響で、寄付をした人が多いと思います。所得税での寄附金の扱いは、所得控除と税額控除があります。寄付先によって適用が異なりますので注意が必要です。
国や地方公共団体、日本赤十字社などの公益法人、認定NPO法人などへの2千円以上の寄付は、今まで通り、寄付金控除の対象になり、扶養控除などと同様に所得から差し引くことができます。
公益法人や認定NPO法人や震災関連の中央募金会ボランティアサポート寄附金等は、寄付金控除の他に、税額控除を選択することができます。税額控除だと、寄付額から2千円を控除した金額の40%を所得税から差し引くことができますので、税額控除の方が有利になります。(き)
山歩き日記(谷川岳)
当時、谷川岳は私にとって、富士山の次に高い山でした。朝7時の新幹線で上毛高原まで行き、そこからバスで谷川岳ロープーウエイ乗場まで50分。ロープーウエイで天神平まで登り、いよいよ登山開始。 
お天気がよくて気持ちのいい登山道でしたが、とても混んでいて、富士山の時のように行列になっている箇所もありました。
谷川岳は標高1977メートルですが、森林限界に達していて、途中から木がなくなり、岩ばかりになります。だんだん険しくなってきて、足を上げるのが大変でした。
登るのも大変でしたが、下るのも大変で途中でへたばりながらも、どうにかロープーウエイ乗場に辿り着きました。とても疲れましたが、初めての高山で楽しかったです。(き)
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第116号 平成24年1月(2012年)
今月のご意見番〜新年おめでとうございます〜
新年明けましておめでとうございます。昨年は、日本はもとより、世界中が自然の猛威にさらされた年でした。今年は、景気が回復し、よい年になることを祈ります。
暮れに民主党の税制改正大綱が発表されました。自民党時代は税制改正大綱が発表されると、イコール決定でしたが、民主党になってからは、大綱通りに決まるかどうは、わかりません。
今回の改正では、給与所得控除の上限設定や退職所得の2分の1課税の改正等、昨年にも載っていたものがあります。
給与所得控除とは、一定の計算式に当てはめた金額を給料の年収から差し引いて、その金額を基に所得税を計算する際の控除額をいいます。その控除額を、年収1500万円を超える場合は245万円で頭打ちにするというのが今回の改正です。現在の計算式だと、例えば年収2千万円だと控除額は270万円になります。それが245万円になるので25万円課税される金額が増えることになります。つまり富裕層にたいする増税となります。
退職金については、現在は勤続年数に応じた控除額を差し引いた金額の2分の1が課税の対象になっています。退職金は老後の資金として重要であるので、他の所得より税負担が軽くなるようにしています。この制度を悪用して、短期間で会社を渡り歩き、給料は抑えて退職金を多くするという事例がありました。それを防止するため、勤続5年以下の場合は2分の1をしないで計算するという改正です。(き)
消費税増税
消費税引き上げを柱とする社会保障と税の一体改革案がまとまりました。8%、10%と2段階で引き上げること、給付付き税額控除制度を設けること、低年金の人に1万6千円年金を上乗せすること等々、問題点は山のようにあります、野党の反対や党内の造反なども考えられるので、その通りに決まるとは思えませんが。あまりにも短絡的なまとめ方で、増税さえできればなんでもいいという感があります。
消費税増税によって、家計の負担がどれだけ増えるかという議論がなされています。年収毎に負担増が示されていますが、これは事業者が100%消費税を価格に転嫁した場合の金額です。中小零細企業や個人事業者では、価格に転嫁できず、自腹を切る例があると思います。(き)
山歩き日記(高水三山)

奥多摩の軍畑駅を降り、20分ほどで「高水三山」への登山道があります。まずは、高水山(標高759m)を目指します。しばらく山道を歩くと、常福というりっぱなお寺が現れました。そこまで車で来られるようで、ちょっとがっかりしました。そこから5分で高水山です。

次は岩茸山(標高795m)を目指します。その日は暑い日だったので、暑さで体力が奪われました。岩茸山の山頂は広くて、見晴しがよくて気持ちが良かったです。

次は惣岳山(標高756m)です。この山の山頂は、まったく眺望がありません。大国主命を祀る青渭神社奥の院がありましたが、なぜが金網で囲われて奇妙でした。

惣岳山を後にして、御嶽駅に下山。3時間くらいのお手軽ハイキングでした。(き)
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