経堂かわら版の発行は月1回、時事時々の情報や近時雑感を皆様にお届けいたします。
23年 22年 12月号 11月号 10月号 9月号 8月号 7月号 6月号 5月号 4月号 3月号 2月号 1月号 バックナンバー
第103号 平成22年12月(2010年)
今月のご意見番〜問われる外交問題〜
この年末は重要な外交問題が次々に起こり、民主党政権にとって難しい舵取りが求められています。お客様と話をしていても中国や北朝鮮の問題が話題になります。
今までは戦争といえば遠い中東やアフリカなどのイメージがあり、「他人事」と捉えがちでした。しかし北朝鮮が戦争を仕掛けてくれば、必ず日本にもなんらかの戦火が及ぶと思います。そんな時、日本はどのような「防衛」をするのでしょうか。平和憲法の枠内で領海を守ったり、外国にいる日本人を救助したりする為には、国民的な議論が必要だと思います。
現在の民主党政権の外交を見ていると、いきあたりばったりでその場しのぎの感を否めません。かといって自民党や他の野党は民主党の揚げ足取りばかり。本題から外れたところで騒いでいるだけで、どのような外交をすべきかの本質が議論されていません。これからますます困難な、危険な状況が起こり得ます。与野党超えて日本がどのような対応をすべきか国民に提案してもらいたいものです。戦争が始まってからでは遅いです。(き)
平成23年度税制改正
この原稿を書いているのは11月末ですが、来年の税制改正の情報が出始めています。減税項目としては法人税率下げが有力です。代替えの増税をして実質的は減税にはならないと言われていますが、実質減税を求める声が大きく、結局どうなるでしょうか。
増税項目としては、所得税など個人に対する課税が中心です。給与から一定の金額を差し引く給与所得控除額に年収1千万または2千万円で上限を設ける。配偶者控除は年収1千万円以上の場合は受けられない。成年扶養控除(23歳以上)は年収400万円以上では受けられない。株の配当や譲渡の税率を現在の暫定的な税率10%から本来の税率20%に戻す。相続税の基礎控除を5千万円から3千万円に引き下げ、相続税が課税される人を増やす。基本的には富裕層に増税になるようにしています。
また中小企業に対する実質的な増税としては、オーナー社長の給与から差し引く給与所得控除を一般の給与所得控除の半分にするという案がだされています。
しかし来年の統一地方選挙や支持率にしか目が向いていない政党や政治家は、増税には及び腰。またバラマキになるのでしょうか。(き)
山歩き日記(安達太良山その2)
上りはゴンドラを使ったが、下りは歩くことにしました。美しい紅葉を見ながら、石がゴロゴロしていて滑りやすい道を下山するとくろがね小屋があります。この山小屋は温泉があることで有名です。
くろがね小屋を過ぎるとボコボコな林道があり、そこを小屋へ食料や資材を運ぶ軽トラックが登ってきたのでびっくりしました。林道と旧道を交互に歩いて行くとやがて自然遊歩道にでました。川沿いを進む遊歩道にはいくつもの滝や橋があり、とても気持ちのいい散策路でした。
自然遊歩道が終わるとゴンドラ乗り場に下山です。冬はスキーのゲレンデですが、コスモスが咲きとてもきれい。ゲレンデ脇の富士急ホテルで日帰り入浴をして登山の汗を流しました。(き)
発行元:菊池美菜税理士事務所 〒156-0052 世田谷区経堂1−11−19−204 TEL03−3429−0144
第102号 平成22年11月(2010年)
今月のご意見番〜法人税減税〜
先月も法人税率の引下げに関することを書きましたが、今月も法人税率の話題です。菅総理は来年度の税制改正の目玉として法人税率の引下げを打ち出してきました。税率を5%引下げると約2兆円の税収減になるそうで、それを穴埋めする財源探しが問題です。
ある年に会社が赤字決算だと、翌年に繰越して翌年の黒字と相殺することができます。これを繰越欠損金と言います。欠損金は翌年に相殺できなければ、その翌年に繰越します。最高で7年間繰り越すことができるので、大きな赤字をだしてしまうと当分の間は法人税を払わなくてよくなります。この繰越欠損金の利用を制限することで法人税の減収の穴埋めにしようという案があります。
大きな銀行などは一見、儲かっているように見えますが、過去の不良債権処理で多額の赤字がでたため繰越欠損金が生じ、法人税を支払っていません。それに対して批判もあるので、繰越欠損金の利用制限も1つの選択肢なのかもしれません。
中小零細企業では、「赤字=社長の自腹」というケースが多々あります。社長の給料が支払われなかったり、社長の個人的なおカネを会社に貸したことにして経費を賄っています。繰越欠損金の利用制限で負担が増えなければいいのですが。
もともと法人税を支払っている企業は全体の25%です。税率を下げることによって得られる利益(企業投資の活発化による増収など)と不利益(税負担増加)とどちらの方がより多くの企業にとって有意義なことなのでしょうか。(き)
eLTAXの一時停止
11月18日〜25日までeLTAXがシステムメンテナンスのために一時停止します。11月は申告件数が多いし、中旬から下旬にかけては一番送信件数が増える時期です。なぜその時期にメンテナンスをするのか理解に苦しみます。送信件数の多い時期と少ない時期は当然把握していると思います。申告する側にとっては、メンテナンスするならば月初にしてもらいたいものです。25日まで停止していると、残りは土日を除くと3日間しかありません。本当に困ります。
eLTAXのサイトの「お知らせ」を見ていたら、いろいろな県でもメンテナンスをしていました。各県の停止時期を見てみると、多くの県は中旬でした。奈良県だけが1日〜4日でした。奈良県の判断は賢明だと思います。(き)
山歩き日記(安達太良山)
有名どころの街道は、奥州街道を除いてほぼ歩いてしまったので、今度は山歩きを始めました。山歩きの最初は、昨年に訪れた安達太良山です。
朝7時15分の新幹線で郡山に行き、そこからバスで奥岳登山口まで行きました。
安達太良山は百名山のひとつですが、途中までゴンドラで行けるので、誰でも簡単に山頂に立てます。難易度としては高尾山程度です。でもその眺望は素晴らしいものです。モザイク模様のような紅葉の中を登り、山頂に到着すると雄大な景色が目の前に広がります。広々とした山頂は月面を思わせるような赤い岩石と白い石灰岩で覆われています。馬の背といわれる細い尾根を通っていくとやがて大きな火口が現れ、この山が噴火でできたことがわかります。(き)
発行元:菊池美菜税理士事務所 〒156-0052 世田谷区経堂1−11−19−204 TEL03−3429−0144
第101号 平成22年10月(2010年)
今月のご意見番〜重い社会保険料〜
日本の法人税実効税率は約40%ですが、国際的に高いと言われ、法人税率を下げることが産業界から要望されています。税率が高いと、企業が税率の低い国に行ってしまったり、海外から日本への投資が少なくなり日本経済が活性化しないといいます。また、税負担が減れば企業が使えるおカネが増えるので設備投資等が活発になり景気が良くなります。
しかし法人税を支払っている企業は全体の3割ほどです。多くの企業が赤字で法人税を払っていません。中小企業を苦しめているのは法人税ではなく、消費税と社会保険料です。特に社会保険料は大きな負担です。社員が数人でも毎月数十万円が口座から引落されていきます。お客様の通帳を見ていると気の毒になるほどです。社会保険料や労働保険料などの法定福利費を税金だと考えると、税率は100%を超える会社がほとんどです。
高齢化が進み、社会保障費はますます増加していきます。企業の負担も増えこそすれ減ることは考えられません。しかしこれ以上企業負担が増えれば「社会保険料倒産」なんていうことがあるかもしれません。滞納する会社も増えると思います。「消えた年金」問題でも取り上げられましたが、意図的に社員の等級を下げたり、偽装脱退することが、今以上に増えるでしょう。
社会保険制度が崩壊しないためにも、企業活動が活発になって景気がよくなるためにも、法人税ではなく、社会保険料の負担について議論してもらいたいものです。(き)
たばこ税値上げ
10月からタバコが値上がりしました。私は喫煙者ではないのでタバコが値上げしても全く影響はありませんが、人の話を聞くと「禁煙する」とか「高くても吸い続ける」とかいろいろです。
今年度のたばこ税の税収見込みは2兆円弱だそうです。今回の値上げで640億円の増収になります。ただし、今度禁煙する人が増えて税収が減る可能性もあります。1箱410円のうち、245円がたばこ税です。これを国と地方で半々にします。さらに国の取り分のうち25%を地方交付税として地方に回します。
いっぽう酒税は1兆三千億円くらいですが、すべて国に入ります。たばこ税は地方にとって重要な財源だから「タバコは地元で買いましょう」と言われるんですね。(き)
水戸街道旅日記(番外編)
水戸街道の起点に到着後、市内観光に出かけました。水戸といえば偕楽園!駅の観光センターで行き方を聞いて早速バスに乗り込みました。 
偕楽園には好文亭という御殿があり、その2階の楽寿楼からの眺望は見事です。好文亭とは梅の別名好文木に由来しているとのこと。
偕楽園の前面には千波湖が眺められます。千波湖は周囲3キロで、白鳥がたくさんいました。湖畔でジョギングしたり散歩したりする人も多く、東京で言えば皇居のお堀でしょうか。
30分ほどで水戸駅に戻り、駅前の黄門さま・助さん・角さんの銅像と一緒に記念撮影。お土産を買ってスーパー日立で上野まで帰りましたが、この列車は水戸からノンストップで約1時間で上野に到着しました。早くてびっくり。(き)
発行元:菊池美菜税理士事務所 〒156-0052 世田谷区経堂1−11−19−204 TEL03−3429−0144
第100号 平成22年9月(2010年)
今月のご意見番〜就職難〜
先日新聞を読んでいたら「弁護士就職難」という記事が載っていました。弁護士を増やすために司法試験制度を変えたりしたために、弁護士が増え、その結果資格をとっても就職できない人がいるそうです。弁護士になるために会社を辞めたり、高いおカネを払って法科大学院に行って資格をとっても就職できないならば投資が回収できません。記事には、就職を探して歩き回る男性の写真が載っていました。
弁護士の数は現在2万9千人くらいです。東京や大阪などの都市に集中しているので、地方では不足しています。東京に集中しているといっても身近に弁護士事務所は見当たらず、気軽に相談できる状況ではありません。たまに私は、お客様から弁護士を紹介して欲しいと言われます。かろうじて面識のある弁護士さんが何人かいますが、電話するのは緊張します。もっと人数が増えて、気軽に相談できるようになって欲しいと思います。
税理士の人数は7万2千人くらいです。地方に行っても税理士事務所の看板は必ず見かけます。自分が税理士だから特に気にしているのかもしれませんが、税理士はかなり身近にいるような気がします。税理士になるのにも、高いおカネを払って専門学校に行きます。資格をとっても、すぐに稼げるわけではありません。最低2年間の丁稚奉公をしなければならないし、開業しても貧乏生活が続きます。弁護士で「就職がない」と言っている人たちは、相当な高給や高待遇を求めているのでしょうか。(き)
年金課税の見直し
年金タイプの生命保険を相続した場合、相続時に生命保険の受給権に対して相続税が課されます。そして年金を受給し始めると、その年金に対して所得税が課されていました。相続税と所得税が課されることについて、先日、最高裁で「2重課税」であるという判決がでて、年金にかかった所得税は還付するということになりました。
この税制はずっと以前から行われていたので、還付するとなるとその事務量は膨大なものだと思います。通常、還付は5年前までの分が対象となりますが、今回の場合は5年以上前のものも対象となります。具体的な還付方法は決まっていないようですが、どうなるのでしょうか。
最高裁で「2重課税」という判決がでましたが、なんとなく違和感があります。(き)
水戸街道旅日記(第6回)
上野発7時30分のフレッシュ日立で石岡着8時30分。石岡からバスに乗り前回のゴール大曲に向かいました。大曲から水戸までは20キロほどです。
バス通りを進み旧道にはいると長岡宿です。田園やお花畑が広がるのどかな風景が続きます。やがて大きなインターチェンジが現れました。茨城町東インターです。一里塚を横目に見ながらしばらく進むと水戸市内に入りました。
午後2時、整備された一角に江戸街道起点の記念碑がありました。とりあえずゴール!ただ、水戸街道の起点はこの記念碑の場所ではなく、浜街道起点地だという説もあるので、浜街道の起点地にも行きました。ジャスコや銀行などがある商店街の片隅に小さな記念碑がありました。(き)
発行元:菊池美菜税理士事務所 〒156-0052 世田谷区経堂1−11−19−204 TEL03−3429−0144
第99号 平成22年8月(2010年)
今月のご意見番〜お金の価値〜
現在、民主党による予算編成作業が進んでいます。子ども手当、農家戸別補償、高速道路無料化などのかつてのマニュフェスト目玉政策はどうなるのでしょうか。
経済を活性化するには、予算として使ったおカネが貯蓄にまわるような政策ではバラマキになってしまうと思います。貯蓄になれば、そのおカネは生きた使い方をされていません。テレビの街頭インタビューを見ていると、子ども手当も相当貯蓄にまわっている印象です。先日、ある方と「貯蓄に回るくらいなら、無駄な道路建設の方がまだマシだ」と話をしました。しかしいくら貯蓄しても、国債が暴落すればハイパーインフレとなり、おカネの価値はなくなります。
日本が破たんして、いっそのこと1ドル300円〜400円になり、かつての終戦直後のような状況になり、すべてが振り出しに戻るというもの1つの道かもしれません。先ほどお話していた方は、そのような状況になると日本人は頑張るからV字回復の可能性があり、そうなると子どもが自然に増えると言っていました。現在少子化なのは、おカネがないからではなく、国の将来が見えないからです。これから日本が発展するという時代には、みんながたくさんの子供を産んでいました。
民主党の大臣達が省益や権益に囚われて、小さなパイを奪い合っているのを見るにつけ、本当に将来が心配になります。大局的に考えて有効におカネを使ってもらいたいものです。(き)
2か所で働く場合の社会保険料
複数の会社で働くケースもあるかと思います。両方の会社が健康保険の適用のある事業所だった場合は、報酬を合算して保険料を計算して、各事業所の報酬に比例して計算した保険料を徴収されることになっています。
この規定ができた背景はわかりませんが、推測するには、2つの会社を持っている社長が片方で高い給料を取り、社保には加入せず、片方で安い給料で社保に加入して保険料の負担を抑えることを防止するためなのかなと思います。
しかし現実には2か所を合算して標準報酬月額を計算している例は見たことがありません。また、2か所で働いていても片方が社会保険の適用事業所ではないと合算の規定はありません。そうなると意味があるのかと思います。(き)
水戸街道旅日記(第5回)
石岡のお祭りは、神輿を始め絢爛豪華な山車や勇壮な幌獅子が市内を巡行します。何百という屋台が立ち並び、大変な人出でした。石岡の町は古い面影を残した商店などもたくさんあり、お祭り以外にもゆっくり訪れてみたい町でした。
お祭り見学も終わり、お昼を食べて先を急がなければなりません。お祭りを見ていたので、だいぶ時間が押してしまいました。石岡から先は常磐線と離れるので、交通機関はバスしかありません。今日、進めるところまで進んでおかないと、次回水戸に到着できません。
旧道を進むと6号線に合流しました。竹原宿を過ぎたあたりで、ちょうど石岡行きのバスが来たので、石岡に戻りました。午後5時13分の特急フレッシュ日立に乗り上野に6時10分に到着しました。(き)
発行元:菊池美菜税理士事務所 〒156-0052 世田谷区経堂1−11−19−204 TEL03−3429−0144
第98号 平成22年7月(2010年)
今月のご意見番〜消費税増税で〜
消費税の増税が議論されています。街頭インタビューなどでは「社会保障費が増えるから仕方ない」「財政が悪化しているから仕方ない」という空気を感じます。菅総理は、消費税増税部分は社会保障に充てると言っています。方や、共産党は大企業減税の財源になると言って反対しています。
しかしお金に色が付いているわけではないので、消費税であれ、法人税であれ、赤字国債であれ、国庫に入れば一緒です。消費税を増税すればその分の税収が増えるだけです。
消費税の増税分は赤字国債を減らすとはどこの政党も言っていません。菅総理は「増税しても使い方を間違わなければ景気がよくなる」と言っていました。増えた税収で新たな公共投資やバラマキを行えばいくらか景気はよくなるでしょうか。すでにたくさんのお金がばら撒かれましたが、消費を刺激しているとは思えません。 
先日、事務所のエアコンが壊れたので買いに行きました。エコポイントが付いていました。エアコンなどの家電は、エコポイントがついているから買うのではなく、多くの場合は必要だから買うのだと思います。エコポイントをばら撒いて、家電の売り上げが増え、電機産業で働く人の給料が増えることはないと思います。また、エコポイントをギフト券に引き換え、それを使うことによってどれだけ景気に影響するのかと思います。定額給付金も結局は生活必需品の購入に充てられた例が多いと思います。
消費税を増税してばら撒くのはやめて欲しい!(き)
高齢の場合の雇用保険料
高年齢労働者の雇用保険について、今までなんとなくわかっていなかったので、ここで整理します。
65歳以上で新たに雇用された場合は、基本的に雇用保険に入れないので、失業給付も受けられません。ただし日雇い労働者や季節的に雇われた人など短期雇用特例労働者は65歳以上で雇用されても、雇用保険に入れます。65歳前から雇用されている人は、そのまま雇用保険に加入し続けます。
4月1日現在で64歳以上になると雇用保険は免除されます。今まで給料から差し引かれていた保険料が無くなります。間違ってずっと控除し続けることのないように注意です。64歳の人を雇用したら、その人は保険料の控除はないが、加入はできるということです。(き)
水戸街道旅日記(第4回)
小田急線、千代田線、常磐線を乗り継いで、今日のスタートは荒川沖駅です。旧道と6号線を交互に歩くうちに土浦に到着。土浦には城址公園があり、そのまわりの商店街は昔の街並みを再現しています。電柱や電線がなくて、レトロなイメージで楽しく散策できます。
土浦の先の中貫宿では当時の松並木が再現されています。中貫宿の本陣は今も人が住んでいるそうです。
霞ヶ浦に向かう道は渋滞が激しい。そろそろお昼なのだが、食べるところが見当たりません。仕方ないので石岡までがまんしようということになりました。国道から離れ石岡市内にはいると、たくさんの警官が交通規制をしていました。ほどなく行くと屋台や神輿があります。今日は石岡まつりの日だったんです。(き)
発行元:菊池美菜税理士事務所 〒156-0052 世田谷区経堂1−11−19−204 TEL03−3429−0144
第97号 平成22年6月(2010年)
今月のご意見番〜票取り合戦〜
民主党政権もいよいよ混迷を極めてきたようです。参議院選で票が欲しいということだけで動いています。郵政票欲しさで法案を強行採決する姿はおぞましい限りです。また、社民党の福島大臣を罷免にしたのに「連立を続けましょう」と秋波を送るのは、300万票といわれる社民票をあてにしてのことと思います。金看板の事業仕分でも民主党に急接近しているトラック協会には甘い対応です。
権力に君臨したいがためにめちゃめちゃなことをしていて、これでは早晩ギリシャの二の舞になります。本当に心配になります。しかしこの責任は国民にもあります。権力に擦り寄り自分達に有利に取り計らって欲しいという気持ちがあるからだと思います。昔から就職や入学で議員に頼んで口利きしてもらうという話がありました。現実には、そんなことまではやっていないと思いますが、そのような噂が絶えないのも「自分さえよければ」という利己主義が、議員の「票が欲しい」という欲求とかみ合っているからでしょう。
幸い私のまわりには今のところ、利己的な理由で議員に陳情するようなことはありません。しかし、もし税理士の無償独占を廃止し、自由競争で経済を活性化するという改正が行われたらどうだろうか。他業者が参入してきたら、お客さまにとっては選択肢が増えるし、安くて良質はサービスを提供する業者もあるかもしれない。その時は、自分の提供できるサービスで勝負できるようになりたい。(き)
国民健康保険料
私の住む世田谷区の「国保だより」を見ていたら、平成22年の国民健康保険がまた値上がるようです。まず医療分の最高限度額が昨年より4万円も上がり63万円になっていました。平成19年と比べるとなんと10万円!の値上げです。住民税に乗ずる料率も0.9%値上がり、均等割りも2700円値上がっていました。たぶん昨年のかわら版にも書いたと思いますが、国保の保険料はいつのまにか毎年値上がっています。 
国保は自営業者やフリ―タ―や、本来は社会保険に加入すべき中小企業のサラリ―マンなど、収入が不安定な人たちが多く加入しています。保険料がこれ以上、上がらないようにするために、医療費の抑制や予防医療にも力を入れてもらいたいものです。(き)
水戸街道旅日記(第3回)
ひたすらまっすぐな農道を歩き、やっと6号線に合流すると藤代駅です。「ゆきむら」というラーメン屋を発見。チェーン店らしいのですが、おいしくてびっくりしました。
藤代からは旧道に入り、佐貫駅を通過、再び6号線と合流するとやがて牛久です。牛久には駅ビルがあって、そこでトイレを拝借。駅ビルとか大型スーパーがあると助かります。
だんだん夕方になってきて不安ですが、先を急ぎました、ひたち野うしく駅を通過し、今日のゴール荒川沖駅に到着です。常磐線、千代田線、小田急線を乗り継いで帰路につきました。ここまでのところは、交通の便がいいです。
水戸街道は、日光街道と同様にまったく途中に峠がありません。関東平野の広さを実感しました。(き)
発行元:菊池美菜税理士事務所 〒156-0052 世田谷区経堂1−11−19−204 TEL03−3429−0144
第96号 平成22年5月(2010年)
今月のご意見番〜郵政官営化〜
先日、郵政改革法案が閣議決定されました。数年前の小泉首相の時には「郵政選挙」があり自民党が大勝利しました。当時の小泉首相は、郵政問題について国民の信を問い、信任されたとして郵政民営化を進めました。
一転して民主党政権になると郵政「民営化」ならぬ「官営化」に逆戻りしています。郵政民営化に反対していた民主党が選挙で勝ったのだから仕方ありません。民主党が郵政民営化に反対している国民新党と、連立を組んだのだから仕方ありません。
しかし、いくら政権が変わったからと言って、今まで進行してきたものをコロコロと変えてしまっていいのかなと思います。郵便局関係で働く人は多いと思います。やっと新しい体制に慣れて来たところで、また体制が変わります。働く人達は安心して仕事に集中できるのかと疑問です。
今回、10万人の非正規社員を正社員として登用するそうです。それ自体はいいことだと思いますが、人件費の増大を招きます。郵貯マネーの運用もリスクの高い方向に行くようです。運用に失敗して損失となる可能性があり、かつ経費は増えます。経営状態が悪化している状況の時に政権が変わったら「民間企業並」にリストラがあるのではと心配になります。
政治に左右されずに働く人にとって安定した職場であり、私達に安定したサービスの提供を続けてもらいたいものです(き)。
住宅の相続税の改正
4月以降の相続から、住宅の特例に関しての改正がありました。亡くなった方が住んでいた家の敷地は、相続税を計算する際の評価額について、例えば配偶者と子供が相続すると、240平米までは評価額が80%減額になります。1億円の土地でも2千万円になるので、その結果相続税がかからないというケースも多いです。 
今回の改正では、このような場合に子供が亡くなった方と同居しているかどうかにより適用が変わります。同居していれば今まで通り80%の減額を受けられますが、別居していると減額されません。配偶者が相続した部分だけが減額対象となります。
減額の特例は、配偶者や同居している子供が家を失うことがないようにするという趣旨から設けられたので、別居している子供は減額を受けられないこととなりました。(き)
水戸街道旅日記(第2回)
国道6号線をまっすぐに進むと、やがて柏駅です。柏神社に立ち寄り、常磐線を超えるとお城のような建物がありました。マリベール柏という結婚式場でした。北柏を過ぎるとほどなくして今日のゴール我孫子に着きました。千代田線直通なので帰りが楽です。 
数日後、再び我孫子からスタートしました。6号線を進んでいくと利根川です。利根川の河川敷はゴルフ場もありとても広いです。大利根橋は1キロ以上ありました。
利根川を渡り農道に入ると見渡す限りの広大な農地が広がっていました。東京からそれほど離れていないのに、こんなに広い農地があるなんでびっくりです。ひたすらまっすぐな道、大空には成田から飛び立った飛行機が飛び、遠くに筑波山も見えました。(き)
発行元:菊池美菜税理士事務所 〒156-0052 世田谷区経堂1−11−19−204 TEL03−3429−0144
第95号 平成22年4月(2010年)
今月のご意見番〜社会的な使命〜
先月も書きましたが、日本の国の財政は危機的状況にあります。事業仕分で無駄な予算を削ることが必要ですが、昨年の事業仕分でも6000億円程度しか削減できませんでした。でも少しでもみんなが負担して削減に協力する時ではないかと思います。
総論では「無駄を省け」といっても、それがいざ自分が関わることになると、一度ついた予算は手放したくない心理があります。税理士は確定申告時期に区民センター等で無料税務相談を行ったり、新宿等で広域還付センターの業務に従事したり、コールセンターで電話で税務相談を受けたりします。これらの仕事については、税理士会が国税局と随意契約を行って落札しています。東京国税局の調達情報を見ると、無料税務相談の単価は1万8千円、コールセンターは2万5千円です。毎年5月くらいになると従事した日数に応じて無料相談の日当をもらいます。臨時ボーナスのようでうれしいものです。
真に国の財政が危機的な状況の時に、この無料相談のサービスは本当に必要なのだろうかと思います。確かに多くの来場者がいます。ご年配の方が多く、区民センター等での相談会がなくなれば不便になると思います。
税理士は職域が守られている代わりに、社会的任務として無料相談会に従事すべきという考え方があります。でも完全ボランティアだったら忙しい時期に相談担当を引き受ける税理士はほとんどいないでしょう。でも国の財政と社会的使命を考えれば、税理士がボランティアすることも受け入れなければならないのかもしれません(き)。
高校無償化と所得控除
4月から高校無償化が始まります。新聞を読んでいたら、「無償化と言ってもぬか喜びするな」という趣旨の記事がありました。
無償化で年間12万円が浮くことになりますが、そのかわり来年から特定扶養控除の上乗せ25万円がなくなります。所得控除が25万円なくなることで、例えば年間所得2千万円だと所得税が10万円、住民税が2万5千円増えます。所得が多い人ほど、実質の無償化の果実が減るということです。
民主党の政策は、控除より給付だったのだから、これでいいのではと思います。従来から低取得で免除されている人は単純に増税になるので、それはそれで問題です。(き)
水戸街道旅日記(第1回)
水戸街道は日本橋から水戸まで約117キロです。日本橋から北千住までは日光街道と同じなので、北千住からスタートしました。現在の水戸街道は国道6号線です。千住新橋を渡り、小菅拘置所、亀有、金町を通過して江戸川にでました。江戸川の河川敷はゴルフ場で、たくさんのプレイヤーで賑わっていました。
葛飾橋を渡ると松戸です。松戸というと遠いイメージがありましたが、近くてびっくりしました。千葉県・茨城県にはほとんど行ったことがないので、距離感がわかりません。 
常磐線を歩道橋で渡り、しばらく6号線を歩きます。街道沿いには大型家電量販店が並びます。そろそろお腹が空いてきた頃、ラーメンショップ横綱を発見。意外なおいしさに驚きました。(き)
発行元:菊池美菜税理士事務所 〒156-0052 世田谷区経堂1−11−19−204 TEL03−3429−0144
第94号 平成22年3月(2010年)
今月のご意見番〜社会保障費〜
日本の国の財政が危機的状況にあるのは周知のことと思います。さらに社会保障関係の費用はますます増加が見込まれます。そうなると必ず取り上げられるのが消費税の増税です。たんに消費税を上げるというと反発があることを考慮してか「社会保障目的税」にするという案もあるようです。政治家は「社会保障費が増大するのは避けられず、国民の皆様に消費税の負担をお願いする時が来る」という言い回しをします。あたかも消費税を上がると社会保障費が賄え、国の財政がよくなるような印象を受けます。
国の、消費税の現在の税収は約10兆円です。仮に税率を倍の10%にしても、経済状態が同じならば税収は20兆円になるだけです。平成22年の社会保障費の予算は27兆円で今後も増加していくでしょう。国の税収が38兆円なのに92兆円の予算が組まれています。そんな中で国民に多大な影響のある消費税を2倍にしたところで焼け石に水だと思います。根本的な考え方を変えなければ、消費税を上げても追いつきません。
テレビニュースや新聞等で消費税増税を取り上げる時に、仮に税率を2倍にしても現在の社会保障費さえも賄えないということをはっきり言って欲しいと思います。街頭インタビューでも「社会保障の為に消費税が上がるのは仕方ない」という回答が見受けられますが、消費税を上げても追いつかないのです。
国の予算全体で何を一番優先すべきかを考え、大胆に発想を変える必要があると思います。(き)
住宅資金の贈与
親から住宅資金の贈与を受けた場合の非課税の規程ですが、今年については、選択の幅があります。今年新規にできた制度では、合計所得2千万円までの人は1500万円までの住宅資金贈与が非課税になります。基礎控除110万円と合わせて1610万円までの枠になります。
所得が多い場合は、この制度は受けられませんが、昨年にできた500万円非課税の制度は受けられます。基礎控除と合わせて610万円までが非課税です。 
相続時精算課税の3500万円特例は昨年末でなくなりました。でも住宅資金に限っては、親の年齢や子供の年齢の制限なしで相続時精算課税の適用を受けられる制度は、来年まで延長されました。(き)
甲州街道旅日記(第14回)
昇仙峡の長潭橋に行きたかったのに上流に向かうバスに乗ってしまいました。長潭橋は山の反対側だと思い、登山に向かうおじさんと一緒にバスを降りてしまいました。これが大きな失敗で、結局、長潭橋には行けず、昇仙峡の上流まで8キロも歩く羽目になってしまいました。
2時間くらいかかってやっと昇仙峡にたどり着きました。ロープーウエイからの眺めはとても綺麗でした。ワイン館で試飲もしたし、ほうとう鍋も美味しかった。仙娥滝を見て石門をくぐると昇仙峡のシンボル覚円峰が見えました。はまぐり石、らくだ石、大仏石など見ながら遊歩道を散策し最後に長潭橋を見てバスで甲府駅に戻りました。特急かいじで新宿に戻り、甲州街道の旅は終わり。次回は水戸街道です。(き)
発行元:菊池美菜税理士事務所 〒156-0052 世田谷区経堂1−11−19−204 TEL03−3429−0144
第93号 平成22年2月(2010年)
今月のご意見板 〜税制改正〜
早いものでもう今年も2月になり確定申告の季節となりました。21年から適用になる改正で、一番関係がありそうなのは住宅ローン控除だと思います。控除額の拡大だけでなく、自動的に住民税からも控除してもらえるようになりました。 
19年・20年は住民税からの控除がない代わりに、住宅ローン控除期間を15年にするという制度がありました。10年と15年でどちらが有利か判断しなければなりませんでしたが、15年先の給料がどうなっているかわからないので判定は難しかったです。21年からは10年に統一されたし、住民税からの控除を受ける時に市町村に申告をする必要もなくなりました。平成18年以前に購入した人も22年からは申告しなくても自動的に住民税の控除が受けられます。
しかし、制度があまりにも頻繁に変わるので、20年に住宅を買った人には不公平感があると思います。わずかの期間の差で控除額が大きく異なります。国の政策を信用できなくなるような気がします。
民主党政権になって尚更、場当たり的な税制改正が増えそうです。景気対策が目的なのか、格差対策なのか、金持ち優遇の株価対策なのか。目的が明確でなく「とりあえず減税」のバラマキで、将来に大きなツケを残すことになると思います。(き)
登記情報提供サービス
民事法務協会の登記情報提供サービスを便利に利用しています。商業登記簿や不動産登記簿の全部事項などをインターネットでダウンロードして印刷できます。1回の利用料は465円です。(少し前までは420円だったのに、いつのまにか値上げしていました)法務局で登記簿を取ると1000円かかるし、法務局に行くだけで手間がかかります。ずいぶん楽になりました。
この登記情報サービスでダウンロードして印刷したものは、登記事項証明書とはなりえませんが、税務署に提出する書類で今まで登記簿謄本を添付していたもののうちいくつかはダウンロードして印刷したもので代用できます。
近所の税務署で確認したところ、法人の設立届け、納税地の異動届は大丈夫です。都税事務所への異動届も大丈夫です。住宅ローン控除の確定申告の場合は、新築物件ならばダウンロードしたもので大丈夫ですが、中古物件の場合は、従来通り法務局の登記事項証明書の添付が必要です。(き)
甲州街道旅日記(第13回)
諏訪大社秋宮を過ぎ、「お宿まる屋」と「桔梗屋旅館」がある交差点で甲州街道は中山道と合流して終点です。まっすぐ進むと中山道で日本橋に向かいます。左に曲がると京都三条大橋です。数年前に中山道を歩いた時のことを思い出します。下諏訪駅に行くと、前回はなかった御柱のモニュメントがありました。
今回の旅は、甲州街道完歩のご褒美で、温泉に宿泊します。下諏訪から甲府まで戻り、駅から歩いて40分ほどで湯村温泉の「湯村ホテル」に到着。
翌日は昇仙峡観光、朝ホテルを出て「昇仙峡行き」バスに乗りました。昇仙峡といえば長潭(ながとろ)橋が有名です。まず最初に橋を見たかったのですが、間違って昇仙峡入り口ではなく、上流に行くバスに乗ってしまいました。(き)
発行元:菊池美菜税理士事務所 〒156-0052 世田谷区経堂1−11−19−204 TEL03−3429−0144
第92号 平成22年1月(2010年)
今月のご意見板 〜よろしくお願いします〜
新年明けましておめでとうございます。 
一昨年秋のリーマンショック以来の不景気が続いていますが、それでも頑張ってなんとかやっていかなければなりません。私の事務所も不景気の影響を受けていますが、多くのお客様に支えられて今日まで続けることができています。本当にありがとうございます。景気は必ず回復しますので、それまで一緒に頑張っていきたいと思います。今年もよろしくお願いいたします。
お正月の風物詩のひとつに箱根駅伝があります。大逆転があったり、ゴボウ抜きがあったりして最後まで順位がわからずドキドキする展開です。その一方で体調を崩してしまう選手や、たすきを繋げずに繰上げスタートになってしまうというドラマもあります。どの選手もゴールすると倒れこむように抱きかかえられます。それほど全力を出し切っているのだと思います。そういうところが箱根駅伝の魅力だし、日本人の琴線に触れるのだと思います。この、年の初めに感じる、爽やかな気持ちを保ちながら仕事していきたいと思います。(き)
平成22年度税制改正抜粋
22年の税制改正については、すでに新聞等でも報道されていますが、所得控除見直しや子供手当など、民主党に変わったと実感させられるものが多々あります。扶養控除の見直しは23年からです。少額上場株式の配当・譲渡所得非課税措置は24年からとなります。
23年とか24年から開始だと、その前に解散総選挙で自民党政権に戻る可能性もあるのではと思います。
22年から始まるもので私達に関係がありそうなものに、住宅資金贈与の非課税があります。昨年は500万円までの贈与は非課税とされていましたが、今年はこの枠が1500万円で、3倍になります。来年は1000万円です。親が貯めていたおカネを子供に贈与することで市場に出させるという政策です。住宅関連におカネが回ると景気にも好影響を与えます。
中小企業にとっては理不尽な制度だった特殊支配同族会社の社長給料の内、給与所得控除相当額を会社の利益に上乗せするというのも22年4月以降はなくなります。でもこれについては、社長の確定申告で所得税を課税する方向で検討されるらしいです。税制改正はしっかり勉強しないとついていけません。(き)
甲州街道旅日記(第12回)
前回はすずらんの里駅まで行きました。下諏訪まではあと20キロです。朝7時30分新宿発あずさ3号で、すずらんの里に着いたのは、9時42分。 
すずらんの里はエプソンの城下町といった感じで、大きなエプソンの工場やスポーツ施設もありました。国道20号と旧道を交互に歩いていくと、やがて諏訪大社上社の大鳥居があり茅野駅に着きました。茅野で食事をしないとこの先は食べることろがないと思い、おそばやさんで食事しました。
やがて上諏訪に入りました。5つの酒蔵が軒を並べていて、古い町並みがきれいでした。上諏訪から道は登りになります。諏訪湖を眼下に眺めながら最後の頑張りです。
右にカーブした道を抜けると諏訪大社下社秋宮が現れました。次回はゴールです。(き)
発行元:菊池美菜税理士事務所 〒156-0052 世田谷区経堂1−11−19−204 TEL03−3429−0144
37@kikuchikaikei.com