経堂かわら版の発行は月1回、時事時々の情報や近時雑感を皆様にお届けいたします。
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第91号 平成21年12月(2009年)
今月のご意見板 〜事業仕訳〜
ムダな予算を削減する為、事業仕分が行われました。世論調査によると国民の7割がこの事業仕分をよかったと評価しているそうです。
しかし事業仕分で予算を削減された側からは反論が続出しています。総論ではムダをなくすことに賛成でも、各論になると反対といういつもの図式です。民主党の大臣達も自分の省のこととなると「この問題は我が省の根幹をなすものだから事業仕分になじまない」などど言い出します。
スポーツ関連の予算が削減の対象となったことに対し多数のオリンピックメダリスト達が「スポーツは子供達に夢を与えるものだから削減すべきではない」と反論していました。確かにそうかも知れません。オリンピックで日本人に活躍して欲しいかと問われれば多くの人は活躍して欲しいと思うかもしれません。でもオリンピックで日本人が活躍する姿を見ることと、景気や雇用対策や社会保障や介護など人の生活や命に関わることのどちらが重要かを問えば答えは言うまでもありません。
一度手にした予算は手放したくないのは分かりますし、自己負担もあり大変なことだと思います。しかし、ただ反論するだけでなく、何が大切か全体を見て考えて欲しいと思います。
スポーツに限らず、科学や文教関係についても同様だと思います。メダリスト達やノーベル賞受賞者や元宇宙飛行士などが反論をしている姿は逆にイメージダウンになるような気がします。(き)
ダイレクト納付
9月からダイレクト納付という制度が始まりました。まだあまり普及していないようで税務署や国税局はPRをしています。これは、事前に税務署に銀行口座を届出しておき、電子申告をした後に簡単なクリック操作で即時または期日を指定して銀行口座から振替ができるシステムです。インターネットバンキングの手続き無しで利用できるのがメリットです。
とはいえダイレクト納付が利用できるのは、電子申告の受付時間内なので平日の夜9時までです。ペイジーの方が便利なのではと思います。個人の所得税や消費税の振替納税のように納期限を1か月先まで延ばす等のインセンティブがあれば普及すると思います。(き)
甲州街道旅日記(第11回)
甲府のビジネスホテルに泊まり、翌朝電車とバスで昨日のゴール韮崎の戸沢橋に向かいました。歩き始めてすぐに道を間違え山の中に入ってしまいました。猿を防ぐための通電ネットがあり少し冷やりとしました。街道に戻り少し行くと下円井という集落です。ここは「かかしの里」として有名です。 
やがて台が原宿に入りました。ここは「日本の道百選」に選ばれています。造り酒屋や甘味処など古い町並みが残っていて観光客もたくさんいました。街道歩きは寂しい場所もあるので、人がたくさんいるとほっとします。
今日の昼食はサントリーウイスキー工場の近くのサントリーレストランに行きました。モルツビールが美味しかった。 
大断層と田園風景の中をひたすら歩くと、富士パノラマスキー場が遠くに見え、急に風が冷たくなりました。(き)
発行元:菊池美菜税理士事務所 〒156-0052 世田谷区経堂1−11−19−204 TEL03−3429−0144
第90号 平成21年11月(2009年)
今月のご意見板 〜控除か給付か〜
民主党政権になって3か月目となりました。まだ新しい政策が具体化はされていませんが、来年の国会ではいろいろなことが決まるのでしょう。
子供手当については、所得制限を設けたほうがよいという意見もでています。また、子供手当と引換えに扶養控除・配偶者控除がなくなるというのも、配偶者控除が廃止になるかわからない状況です。特定扶養についても金額を減らすかどうか意見が分かれるところです。    
子供手当の基本的考え方は、所得控除をやめて給付方式にするということだったと思います。所得控除方式だと所得の多い人ほど税の軽減額が多くなります。しかし老年者控除の復活なども含め所得控除にシフトしてきているように思います。控除か給付かがあいまいになってきています。当初の基本的なあるべき姿を考え、税体系をシンプルにするためにも所得控除に大ナタを振るうのも一度はやってみていいと思います。
来年以降は税制の改正が多そうです。また自民党政権に戻れば、またまた税制が大きく変わると思います。その都度対応していかなければなりません。最新情報を得るように勉強していきます。(き)
中小企業の強み
中小企業白書によると、中小企業が考える自社の相対的な強みは@経営者と社員・部門間の連帯、一体感A個別ニーズにきめ細かく応じる柔軟な対応力B経営における大胆で迅速な意思決定能力。一方、弱みは@規模の経済性A豊富な商品・サービスの品揃えB資金調達力、とありました。
弱みに関しては、規模の経済性などは自社の努力では解決できないことです。規模の経済性があれば、それは中小企業ではなく大企業になっているでしょう。しかし強みについては、その強みを十分に生かしきれば大きな力になります。この強みは中小企業だからこそできることです。景気低迷が続いていますが、経営者と社員が一丸となり顧客サービスを充実させればきっと乗り越えられると思います。強みを生かせる経営ができる企業が今、元気な企業なのだと思います。当事務所のお客様が元気な企業になるよう応援しています。(き)
甲州街道旅日記(第10回)
道を間違えて現在地がわからなくなりました。やがて中央高速と平行な道にでてなんとなく場所がわかりました。やっとのことで街道に戻りましたが、3キロも回り道してしまいました。塩川橋からは雄大な富士山が見えました。富士山というと箱根や静岡県のイメージでしたが山梨側から見る富士山もすばらしい!
1キロほどで韮崎につきました。韮崎観音ではお祭らしくたくさんの人出でした。韮崎からは中央線を離れ、釜無川に沿って歩きます。近くで散弾銃の音がします。県立韮崎射撃場でした。こんな住宅の近くに射撃場があるとはびっくり。
釜無川沿いに広がる田園をみることしばし。今日のゴールは穴山橋としていたが、途中でロスタイムがあったためバスの時間が迫ってきました。バスの便が悪いので乗り遅れることはできません。1つ手前の戸沢橋をゴールとしました。バスは小型のマイクロバスでした。韮崎駅に戻り、そこから今日の宿泊地甲府に戻りました。(き)
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第89号 平成21年10月(2009年)
今月のご意見板 〜高齢者対策〜
私の家には自動車はありませんが、なぜかJAFの雑誌だけは講読しています。JAFの雑誌によると、交通事故の死者は約5千人なのだが、そのうちの半数が高齢者で、夜間の歩行中の事故が多いそうです。これは認知症のお年寄りが夜間に徘徊して事故にあうケースが多いからだそうです。ドライバーは通常ならばほとんど人が通らないと思って運転しているところに、いきなり思わぬ方向から人が現れるので避け切れません。
子供の頃は「道路に飛び出すな」と親や学校の先生に何度も注意されてきました。子供ならばやがて注意するようになるかもしれませんが、認知症の高齢者には聞き入れてもらえないかもしれません。亡くなる高齢者も気の毒ですし、事故を起こしてしまったドライバーも注意が足りなかったとはいえ気の毒だと思います。ますます高齢化が進む昨今、高齢者の交通事故が増えていくのではと危惧します。
今までの介護政策は在宅を基本としていました。しかし介護疲れによる殺人事件や自殺者がでています。高齢者もまわりの人も安心して生活していけるためには、施設介護の充実が必要ではないかと思います。特別養護老人ホームの待機者は38万人と言われています。保育園の待機児童が2万人ですから桁違いの人数です。新しい民主党政権になって改善されるのでしょうか。(き)
協会けんぽ保険料
政府管掌健康保険が協会けんぽに移行し、従来は全国均一だった保険料が9月分(10月末納付)から都道府県によって率が変わります。もっとも高い北海道で8.26%、もっとも安い長野県で8.15%です。この保険料を労使で折半するので、仮に給料が30万円だと、北海道と長野県の保険料の差は165円です。
都道府県で保険料に差をつけるのは、病気の予防等に地域で取組み医療費が安くなったならばそれに応じて保険料も下げることができる仕組みとするためです。とはいえ保険料が下がることなんてあるのか疑問です。   
協会けんぽの保険料の差は数百円程度ですが、国民健康保険料は地域によって3.6倍もの差があります。逆進性が高く、少ない所得でも高額の保険料となります。親が滞納したため保険証のない子供が3万人以上います。こっちの方が問題が大きいと思います。(き)
甲州街道旅日記(第9回)
今回のスタートは石和温泉。目の前には南アルプスの鳳凰三山、北には八ヶ岳、南には富士山が見えるというすばらしいロケーションの中での街道歩きです。駅伝で有名な山梨学院大学を過ぎるとまもなく甲府です。甲州街道は甲府駅からはだいぶ離れています。
甲府を過ぎると、ミレーの「落穂ひろい」が展示されている県立美術館です。この辺までは国道歩きでしたが、竜王駅を過ぎるとアップダウンの多い旧道になります。
そろそろお腹が空いてきたところでマクドナルドの看板を発見。この看板のところで道は二股に分かれていて、本当は左に入らなければならないのに、迷わず右の道に進んでしまいました。腹ごしらえが済み、歩き出したら地図と様子が違う、現在地はどこ?(き)
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第88号 平成21年9月(2009年)
今月のご意見板 〜民主党の躍進〜
8月に行われた総選挙で民主党が躍進し政権交代が実現しました。前回の郵政選挙では自民党が大勝しましたが、このときは「小泉劇場」「刺客」とマスコミが過大に報道したことが後に批判されました。今回はその反省からマスコミ報道も抑え気味だったと思いますが、それでも「政権交代」という文字がテレビ等で盛んに見受けられました。
昔のテレビニュースはNHKに代表されるように、真面目な顔のアナウンサーが淡々とニュースを読み上げていました。しかし近年はアナウンサーがキャスターとなり、ニュースを読むだけでなく自分の意見を言うようになりました。また数人のコメンテーターがニュースの評論をするスタイルも確立しています。ニュース番組がわかりやすく、親しみやすくなったとも言えますが、一方で一部のキャスターの声があたかも民意であるかのような印象を与える危険性があります。
物事には表裏があります。片方だけを見ないで反対側も見る必要があります。今のニュース番組を見ていると極端に片側だけを声高に報道したり、小さなことをことさら大げさに取り上げたりして、テレビが民意を作っているように思います。テレビのキャスターやコメンテーターの言うことは一つの側面として聞くに留め、何が大事なのかは自分自身で考え判断しなければならないと思います。(き)
マニュフェストが実現すると
民主党のマニュフェストが実現されると税制が変わります。「子供手当」と引き替えに配偶者控除がなくなり、老年者控除が復活し、公的年金控除額が増えます。法人税の税率が11%になります。租税特別措置法の廃止や恒久化もあるでしょう。いろいろな改正があることと思います。しっかり勉強をしていかないとなりません。
多くの人に影響があるのは配偶者控除の廃止だと思います。子供がいなくて、老年者控除の対象にならない年齢の場合は、税率10%の所得であれば38000円の増税になります。今までは配偶者控除の範囲内の所得に抑える為にパート給料を103万円にしていた人もいると思いますが、配偶者控除の壁がなくなるともっと働く人が増えるのではないかと思います。社会保険料の扶養の範囲は130万円なので、これからは130万円が一つの壁になるのでしょう。(き)
甲州街道旅日記(第8回)
笹子峠が近づくと登りが急になります。尾根を垂直に登る苦しい山道を過ぎると林道に合流し、笹子隧道に到着です。まっすぐ行けば3分ほどですが、トンネルの脇をさらに登ってやっと峠を越えました。
峠を登るのに予定より時間がかかってしまったので、下りはペースを上げて進みます。途中で八ヶ岳連峰が見え、笹子峠を越えたことを実感しました。鶴瀬宿を過ぎると甲府盆地が目の前に広がります。振り返ると越えてきた山々が見えます。 
大善寺を過ぎて旧道に入ると勝沼宿です。沿道にはたくさんのぶどう園があり、ぶどう狩ができるようです。ワインの試飲ができる白百合酒造もありました。
下りは順調で、午後4時前に本日の終点、石和温泉駅に到着。特急かいじで帰路につきました。日本橋から132キロです。(き)
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第87号 平成21年8月(2009年)
今月のご意見板 〜山岳事故〜
明治35年青森県八甲田山で雪中行軍の軍事演習中210名が遭難。うち199名が死亡するという大規模な遭難事故が起きた。また、大正2年長野県箕輪小学校の生徒と引率教師ら37名が木曽駒ケ岳修学登山旅行中急速な台風の接近により遭難。うち11名の尊い命が奪われる遭難事故が発生した。何れも新田次郎の小説や映画により多くの人に知られることとなったいたましい山岳遭難事故である。
そして今年7月の中旬北海道大雪山系でまたもやいたましい山岳遭難事故が発生した。2パーティ計24名が遭難し単独行の男性を含む10人の登山者が犠牲となった。犠牲者はいずれも59歳から69歳の中高年者で死亡原因は寒さと疲労による低体温症が原因とされる。
ツアー参加者はいずれも登山経験者だったようだ。ただ、夏とはいえ北海道の標高の高さは本州のそれとは違う。装備は十分であったのか、山行計画は余裕をもって組まれていたのか。一方、ツアーガイドの方々も必死の行動であったと思う。ただ、ツアー行程を重視するあまり悪天候の中先を急いだのではないか。パーティをその場に残しガイドだけで下山し救助を求めるという方法は選択できなかったのか。様々な憶測が頭をめぐる。
決してばらばらになってはいけないパーティがばらばらになってしまった。体力には個人差がある。まして台風並みの異常気象時の下、体力のあるものないものの差は歴然だ。過去のいたましい遭難事故が尊い命をもって教えてくれたこと。その教訓を今回も守ることができなかった。たらればは通用しないのは分かっているが後悔してしきれるのもではない。亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。(か)
地方法人特別税の創設
平成20年度の税制改正により法人事業税の一部が分離され、地方法人特別税(国税)が創設されました。すなわち法人事業税の申告義務のある法人が法人事業税・都民税と同じ申告書・納付書により、都道府県に申告納付することとなります。地方法人特別税は標準税率により計算した法人事業税の所得割額.・収入割額に税率をかけて計算します。なお、地方法人特別税は平成20年10月1日以降に開始する事業年度から適用されます。ただし、地方法人特別税は法人事業税の一部を分離し、地方法人特別税とする制度となっているため、税負担が増えるということはありません。(か)
甲州街道旅日記(第7回)
今回は甲州街道最大の難所笹子峠を越えます。特急あずさに乗り大月駅で乗り換え笹子駅には9時に到着。峠を越えるため途中食事をとる場所がありません。お弁当持参で出発です。まずは20号線沿いに笹子峠をめざします。天気は良いのですが11月下旬の気温は低く手袋が必要なほどです。30分ほど歩くと国道から道は分かれ峠へと向かう新田沢へと入って行きます。山道の途中にはいくつかの砂防ダムが造られていました。工事車両が通ったからでしょうか道幅は広く途中にはガードレールのあるところも。林道と合流するとほどなく矢立ての杉に向かう分岐が現れます。(か)
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第86号 平成21年7月(2009年)
今月のご意見板 〜国民負担率〜
国が発表している統計に「国民負担率」というのがあります。国民所得の内に、税や社会保障負担の占める割合を示したものです。日本の国民負担率は税が23%、社会保障が16%で合計は約39%です。この率はOECD加盟国中では低い方です。負担率が高いのはデンマーク・スウェーデン等で、70%くらいです。ヨーロッパは総じて高くて、イタリアやフランスも60%を超えています。アメリカは35%、韓国は37%です。
今まで「国民負担率」と聞くと、給料や所得に対しての所得税や住民税や健康保険料などの負担率だと、なんとなく思っていました。北欧の国だと給料の7割を取られるというイメージです。でも、「国民負担率」は以外に私たちの生活感覚とは異なる統計のようです。負担率を計算するときの「国民所得」は、日本で生産された財やサービスの合計額です。税の中には所得税や住民税以外に法人税や消費税も含まれています。
それでは、実際の生活感覚での負担率はどのくらいなのかなと思いました。お客様の申告書や年末調整をいくつか見てみました。社会保険だったり国民保険だったり、扶養親族がいたりいなかったりと条件がバラバラなので単純に比較はできません。税については、所得に応じて負担が高くなり、扶養家族がいれば多少負担が減ります。社会保険については、どの所得でも大差ありません。逆に所得の高い場合は最高額で頭打ちになっていて、負担が極端に少ない場合もあります。自営業で、世帯全体の国保と、家族の国民年金も払っていると負担はとても高くなります。
少ないサンプルで平均をとってもあまり意味はないのですが、一応平均を計算したら、社会保険が11%、所得税・住民税合計が20%でした。これに消費税がプラスになります。仮に月20万円の購入をしていると支払っている消費税は1万円。年間12万円なので、年収400万円だったら負担率は3%となります。(き)
交際費控除限度額
中小企業は年間400万円までの交際費については、10%が経費から除かれ、400万円を超えると全額が所得に加算されていました。この限度額が、今年の4月以降は600万円に上がりました。交際費支出が多かった会社は減税になりますが、それほど対象企業があるのかなと思います。(き)
甲州街道旅日記(第6回)
朝10時に鳥沢駅をスタート。しばらく行くとローマ遺跡かと思うような水道橋がありました。水道橋は現在も使われていて水が流れていますが、なんとも不思議な光景でした。  
やがて日本三大奇矯の猿橋に到着。たくさんの観光客で賑わっていました。
猿橋駅を過ぎて旧道に入ると岩殿山が見えます。大きな岩を2つくっつけたような岩山で大月市のシンボルです。大月駅近辺で食事をしたかったのですが、適当な飲食店がありません。この先に飲食店があるか心配でしたが、次の花咲宿に着くとファミレスがたくさんありました。
食事を終え、今日のゴール笹子を目指します。笹子駅近くのの笹一酒造には世界一大きい和太鼓があるので立ち寄って記念撮影しました。(き)
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第85号 平成21年6月(2009年)
今月のご意見板 〜景気対策の一案〜
先月も書きましたが、景気対策のために、無駄な箱物が作られたり、せっかく凍結していた無駄な道路建設が復活したりしています。
いつも思うのですが、公共事業で建設業等を潤したいならば、老人介護施設や保育所を建設すればいいと思います。介護施設や保育所は不足していて、待機している人がたくさんいます。それらをたくさん建設すれば、待機者や家族にとっては助かります。また、その施設で働く人の雇用の場にもなります。働くのは介護士や保育士ばかりではありません。調理をする人や、保守管理をする人も必要です。施設に様々なものを納品する業者もいます。人が集まることにより、地域の活性化にもつながります。保育所が増えて、安心して子供を預けられる環境になれば、少子化対策にもなります。
私としては、いい案だと思うのですが、誰も言っていないのはなぜかなと思います。(き)
裁判員制度スタート
裁判員制度がスタートしたことが話題になっています。今はまだ人ごとのような気がしますが、やがては自分にも呼び出しが来るのでしょう。
昨年は29万5千人に通知が行きました。全国で29万人というと、350人に1人くらいの確率になります。私の行っていた高校は1学年400人だったので、だいたい学年で1人選ばれるようなイメージでしょうか。 
29万5千人のうち辞退は約25%くらいだったようです。辞退できる事例がいくつか挙げられています。「仕事が忙しい」では辞退できませんが、「自分しかその業務をしないと著しい損害がでる場合」は辞退出来るようです。「著しい損害」がどの程度のものなのか。 
一般企業のサラリーマンだったら、まず辞退はできないような気がします。中小零細企業の社長だったら辞退できるのかな、自営業だったら辞退できるのかな。できればやりたくないというのが本音のところなので、なんとか辞退理由に該当しないものかと思案します。
今でも休みが少ないのに、平日に3日間も拘束されたら、仕事が進みません。日当が5万円ならばやるかもしれませんが、1万円ではちょっと・・・(き)
甲州街道旅日記(第5回)
藤野からは登り坂です。相模湖を見下ろしながら、諏訪神社を過ぎると上野原宿に入ります。上野原から鳥沢までは、町がありません。セブンイレブンで食料を調達していきます。旧道に入り、しばらくいき中央高速の歩道橋を渡りました。甲州街道は、何度も中央高速の下を通ったり、上を越えたりします。 
やがて眼下にコモア四方津の住宅街が見えました。ここは高台の上にいきなり出現した空中都市のような住宅街です。中央線の四方津駅から高台の住宅街まで巨大なドーム型のエスカレーターがあります。 
野田尻宿を過ぎると、談合坂サービスエリアが見えました。ここから林道に入り坂を上っていきます。天気がよければ富士山が見えるらしいのですが、この日は見えなくて残念。 
同好の士と思われるご夫婦がいましたが、奥様が疲れてしまい、バス停で時間を調べているようでした。やがて、国道に合流し、今日のゴール鳥沢駅です。日本橋から87キロ地点。まだ先は長い。(き)
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第84号 平成21年5月(2009年)
今月のご意見板 〜消費税アップのつけ〜
昨年秋のリーマンショック以来の景気低迷を立て直す為に、数々の施策が打ちだされています。定額給付金を始め、凍結されていた無駄な公共事業の復活、無駄な箱物であるマンガ博物館の建設など税金のバラマキが横行しています。このツケは、麻生総理も言っていますが、必ず消費税アップという形で跳ね返ってきます。
一般消費者としてだったら税率が上がっても、物価が少し高くなった程度の感覚だと思います。でも消費税を納税する事業者の立場だと、税率が10%になれば、今までの2倍の納税をしなければなりません。税金が1・5倍、2倍になるといったら大変な負担です。その分を価格に上乗せして請求すればいいのですが、価格を値上げすることは簡単なことではありません。特に事業者同士の取引では、値引きを要求されたり、他の業者に取って代わられたりするかもしれません。私でもお客様からいただく報酬を値上げするのは、気が引けてしまいます。
景気回復したら、必ず消費税が大幅に上がることを、今から忘れずにいて、政治の動向を見ていこうと思います。消費税率が上がって一番困るのは、私たち中小企業です。目先のバラマキに気を取られずに、先々のことも考えなければなりません。消費税がアップすることを、もっとテレビでみのもんたさん等が言ってくれればいいのになと思います。(き)
緊急経済対策
追加の経済対策として、贈与税の住宅資金贈与の非課税制度が予定されています。父母・祖父母から住宅の購入や新築や増改築の費用の贈与を受けた時は、500万円までが非課税になるという制度です。期間は今年と来年の2年間。基礎控除110万円と合わせると610万円までが非課税ということになります。また、相続時精算課税の住宅取得の特例を合わせれば4000万円までが非課税になります。 
中小企業の交際費については、今までは400万円までは10%が経費から除かれ、400万円を超える分はすべて経費から除かれていました。この枠が600万円に拡大されます。例えば交際費が500万円だったら、今までは140万円が経費から除かれていたものが50万円になります。(き)
甲州街道旅日記(第4回)
小仏峠を越えて相模湖側に下っていきます。急な下り坂で足がガクガク、登りも疲れますが、下りも疲れます。林道にでて上を見上げると、高く伸びた橋げたで支えられた中央高速の赤い橋が見えます。
ここからは20号線と合流したり、旧道に入ったりとしながら進みます。20号線は湖畔に近いほうを通りますが、旧道は山側を通ります。山側はアップダウンのきつい道ですが、渋滞している20号線を尻目にどんどん進みます。
やがて今日の終点、藤野駅に到着。藤野には中央高速からも良く見えますが、山の中腹に大きなラブレターがあることで知られています。
藤野から高尾行きの電車に乗り、高尾から立川へ、そこから南武線登戸経由で帰ります。だんだん行き帰りが遠くなってきました。日本橋から70キロ地点です。藤野を過ぎるといよいよ神奈川県と別れて山梨県に入ります。(き)
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第83号 平成21年4月(2009年)
今月のご意見板 〜雇用保険料の値下げ〜
4月から1年間、雇用保険の料率が下がります。今までは一般の事業の場合、給料(税込み・交通費含む)の一〇〇〇分の6が控除されていましたが、それが一〇〇〇分の4になります。この政策は、雇用保険の負担を下げた分、企業が給料を増やし景気回復に役立てるためらしいです。一〇〇〇分の2だけ負担が減りますが、月給30万円として600円です。もともと雇用保険料については、それほど負担感はなかったのではないかと思います。
雇用保険は下がりますが、4月のお給料から引かれる介護保険の率は、僅かですが上がります。厚生年金は毎年9月に上がっていきます。景気対策ならば雇用保険よりも社会保険料を安くしたほうが余程効果ががあると思います。社会保険料は個人負担が重いだけでなく、企業にも大変大きな負担です。税金の負担よりも社会保険料の負担の方が重くのしかかります。景気後退の影響で社会保険料の滞納が増えているようです。
景気対策の名の下に、給付金や高速料金1千円などのあまり意味がないバラマキが横行しています。雇用保険の引き下げも景気回復に貢献するとは思えません。赤字国債も発行するらしいです。これらのツケは結局消費税増税になるのでしょう。何が企業活動を活発にし、景気回復に役立つのかよく考えてもらいたものです。(き)
緊急特別融資
4月1日の新聞に「世田谷区からのお知らせ」が折り込まれていました。その中に中小企業への資金融資制度が載っていました。平成22年まで延長されたそうです。契約利率は2.1%ですが、区の補助があり、利用者負担率は0.5〜ゼロになります。
低金利で融資が受けられるのは、中小企業にとって利便性があると思いますが、これは「融資」です。金利が安い又はゼロといっても、借りたものは返さなくてはなりません。金利が低いから今のうちにおカネを借りておくという考え方もありますが、返済の目処があるのかの検証が必要だと思います。もしかすると将来的には、返済が滞って銀行の不良債権が増えるという事態になるかもしれません。そうなると貸し剥がしも起こりそうです。物事を悲観的に考えてばかりいてはいけませんが、私にとっては心配なことです。(き)
甲州街道旅日記(第3回)
朝8時に南武線矢川駅をスタート。多摩川を渡る日野橋を過ぎ、日野駅を過ぎると日野自動車工業が見えてきました。さらに進み浅川を渡ると八王子市内に入ります。
八王子から高尾に向かう国道20号線は祝日だったせいか大渋滞です。スポーツカーを追い越して、文字通り「歩く方が早い」。きっと車中の人達は、さっさと進んでいく私達が羨ましかったのでは?高尾に向かう道は、銀杏並木でとても歩きやすい道でした。 
お昼頃高尾駅に到着。ハイカーや観光客がたくさんいます。ここからは国道と別れ峠越えの道に入っていきます。峠の登り口まではバスが通っていますが、峠から降りてくるバスは超満員でした。バスの終点からはいよいよ小仏峠を目指して山道を登ります。いつもの事ながら、峠越えは疲れます。午後2時に小仏峠到着。高尾山側からきた道と合流です。(き)
発行元:菊池美菜税理士事務所 〒156-0052 世田谷区経堂1−11−19−204 TEL03−3429−0144
第82号 平成21年3月(2009年)
今月のご意見板 〜オリンピック招致〜
先日レインボーブリッジでウォーキング大会が開催されたそうですが、これは東京にオリンピックを誘致する為のイベントの1つなんだそうです。他の立候補都市に比べ東京は市民の盛り上がりに欠けるため、誘致合戦で不利と言われています。
私は東京オリンピックに反対です。オリンピックをすれば公共事業が増えるし、関連で景気がよくなるとは思います。都知事は既存の施設を使うのでおカネはかからないと言っていますが、とはいえ都や国の莫大な税金が無駄使いされることと思います。
オリンピック委員の接待にもおカネがかかるし、インフラ整備も大変だと思います。また、開催されればテロの危険性があるため厳重な警備が必要です。都心部の道路なども自由に行き来できなくなるかもしれません。日本がたくさんメダルを取る為に、一部の有力選手の育成強化にもおカネが使われるかもしれません。
東京都にそのようなおカネがあるならば、一般の市民がスポーツを楽しめるような施策をして欲しいものです。私は世田谷区のスポーツ施設を利用しますが、今までは入場料だけでフィットネス教室に参加できたものが、昨年から別料金になりました。一般の市民、特にお年寄りが安い料金で気軽にスポーツに参加できる環境になれば、病気や寝たきりや認知症の予防にもなり、医療費の削減に繋がると思います。スポーツを一部の有力選手だけのものにしないで欲しいと思います。(き)
省エネ改修の税額控除
平成21年税制改正では住宅ローン控除が拡大されますが、バリアフリー工事や省エネ改修工事の控除も変わります。
従来のバリアフリーや省エネ改修の控除は、ローンを組んでいるとローン残高の2%の控除が受けられるというものでしたが、今回の改正ではローンを組まずに現金支払でも改修工事の費用の額の10%(最高20万円)の控除が受けられます。太陽光発電装置を設置する場合は、最高30万円の控除が受けられます。期間は平成21年4月1日から平成22年末までです。
指定確認検査機関や建築士の証明が必要なので、工事を依頼する時には確認をしましょう。(き)
甲州街道旅日記(第2回)
環八を渡って旧道に入るとちょうどお昼時だったので、烏山で目を付けておいたラーメン屋黒船に行きました。烏山には区民センターの確定申告無料相談でよく行きますが、このラーメン屋は初めてです。
食事を終え外にでると雨が上がっていました。午前中は結構強く降っていたのですが、晴れてきました。   
仙川のキューピー工場を通過し、調布に入ります。買い物客でにぎわう調布パルコでしばし休憩。府中に行くと大国魂神社で「くらやみ祭」をやっていました。境内にはたくさんの屋台がでていて大変な混雑です。「くらやみ祭」は4月30日から5月6日まで開催。
さらに先に進むと関東三大天神として有名な谷保天満宮です。「やほ」ではなくて「やぼ」と読むそうです。やがて南武線の矢川駅に到着。この日は日本橋から35キロ進んだのでかなり疲れました。(き)
発行元:菊池美菜税理士事務所 〒156-0052 世田谷区経堂1−11−19−204 TEL03−3429−0144
第81号 平成21年2月(2009年)
今月のご意見板 〜住宅ローン控除〜
住宅ローン控除は平成20年まで段階的に縮小され、21年はなくなっているはずでしたが、景気刺激のために拡大して延長されることになりました。最大で500万円(優良住宅は600万円)までの控除が受けられるようになります。
控除額最大で500万円といってもみんなが500万円還付されるわけではありません。先日新聞に「20年に購入したら160万円の控除しか受けられないが、21年だと500万円で、その差340万円は家計が厳しいサラリーマン家庭には大きい」と嘆く投書がありました。投書した人の年収等はわかりませんが、最大の500万円控除を受けるには10年後までローン残高5千万円が必要です。相当高額なローンを組むことになります。また、年間の所得税が50万円以上なければ満額の還付は受けられませんが、50万円所得税を支払うといったら、大雑把に言って給与だったら1千万円近い収入になります。
今回の住宅ローン控除は所得税から引ききれない分は住民税からの控除もあるので、実際はもう少し年収が少なくても満額の控除になるかもしれませんが、いづれにしてもかなりの所得とローン残高がないと500万円の控除にはなりません。
還付金は、支払った所得税以上の金額には絶対になりません。でもテレビや新聞等の報道を見ているとたくさんおカネが戻ってくるような錯覚をしてしまいがちです。(き)
確定申告無料相談
確定申告時期には、私たち税理士は地域の区民センター等で無料相談会を行います。日頃は法人のお客様や個人事業のお客様と接していますが、無料相談ではいろいろな方とお話します。株取引、住宅ローン控除、年金、医療費控除など様々なご相談があり、その場で即答しなければならないため緊張しますが、とても勉強になりやりがいのある仕事です。
申告書を自分で完璧に記入してくる方もいるし、まったく書き方がわからないという方もいます。公的年金控除額の計算などは、ご高齢の方にはちょっとややこしいのかなと思います。
誰もが税の仕組みを理解できるようになれば、もっと政治経済に関心をもつ人が増え、選挙の投票率もあがると思います。確定申告は税について知ってもらういい機会だと思います。(き)
甲州街道旅日記(第1回)
今回から甲州街道旅日記です。甲州街道はかなり以前に新宿から大月まで歩いたことがあります。甲州街道は東海道や中山道に比べてガイド本がほとんどなく、旧道がわからないので国道を歩いていました。現在はインターネットで詳細な地図や写真を載せた旅日記がたくさんあります。お陰で旧道を歩くことができます。 
まずは日本橋まで電車で行って、いざ旅のスタートです。雨が降る中、皇居に向かうとまだ朝の8時だというのに外国人ツアー客が二重橋観光をしていました。
麹町・四谷を過ぎてあっという間に新宿に着きました。新宿から先は京王線のおなじみの駅が出てきます。笹塚・明大前・下高井戸・・・。八幡山を過ぎて環八を渡ると旧道に入ります。(き)
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第80号 平成21年1月(2009年)
今月のご意見板 〜よろしくお願いします〜
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
今年も元気に頑張りましょうと声を大に申し上げたいところですが、昨年来の世界的な金融不安により日本経済も大打撃を受け、多くの中小企業において業績悪化をまねき、経営不安の声は益々高まるばかりです。現に目標の下方修正やボーナスのカット、賃金の見直しを行った会社も少なくないのではないでしょうか。
これを受けて政府も中小企業向けの追加経済対策などを決定したところですが、私たちが所属する税理士会においてもこんな状況を鑑み中小企業庁等に対して緊急の要望書を提出したとのことです。金融機関の中小企業に対する貸し渋りなどについては今後十分に注視してもらわなければならないのはもちろんですが、一刻も早い政府の具体的景気回復策を望むところです。
日本経済の混迷と同時に税理士の在り方も大きく変わろうとしています。電子申告の推進はもちろんですが、調査について事前手続きとしての機能を有する書面添付制度の普及、無料相談やコールセンターなどへの従事活動の義務、税理士業務以外の社会貢献事業や公益的活動への積極的な参加など税理士の社会的認知や地位向上のため今後取り組んでいかなければならない課題が山積みです。今後の税理士制度を中長期的な視点から考える必要があります。
給付金のバラマキではありませんが、目先のことにとらわれるのではなく、中長期的なビジョンを持って今何をすべきかを考えることが急務なのではないでしょうか。(か)
平成21年度税制改正抜粋
(住宅税制)
平成21年から平成25年までの間に一定の借入金により取得した住宅等を居住の用に供した場合、一定額が所得税額から控除される。例えば、平成21年に居住の用に供した場合の控除期間、住宅借入金等の年末残高の限度額、控除率については10年間、五千万円を限度額として、年末残高の1.0%が控除される模様だ。
(中小企業対策)
中小企業に対する軽減税率として、平成21年4月1日から平成23年3月31日までの間に終了する各事業年度の所得金額のうち年八百万円以下の金額に対する法人税の軽減税率が22%から18%に引き下げられる模様だ。(か)
日光街道旅日記(最終回)
五日間を要した日光街道も日光東照宮の参拝を残すのみ。拝観料は千三百円。入ってすぐの陽明門で「見ざる、言わざる、聞かざる」で有名な三猿を拝観。続いて平和のシンボル眠り猫にご対面。眠り猫と対になっている背面のスズメもしっかりと確認しました。
続いて薬師堂の内陣天井に描かれている有名な鳴竜を見学。竜の頭の下で拍子木を打つとあら不思議、天井と床が共鳴して鈴の音のように聞こえることからそう呼ばれている。最後に御神体が安置されている最も神聖な本殿を見学し石の間にて参拝する。
見学を終え日光駅まで戻る途中雨がぽつぽつと降り出してきた。日光せんべいなどのお土産を買い16時30分のスペーシアで北千住へと向かう。車内にてビールで乾杯。お疲れ様でした。(か)
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