夏祭り熱気に水差すお湿りに
雷神ひとり太鼓を叩く
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ベランダの隣同士のご挨拶
洗濯物持ち梅雨の晴れ間に
渋滞に居て花火見る湘南道
も少し見たし車進むな
小庭にて花火楽しむ一時に
昔の家の縁側を思う
ガングロのメイクそのまま浴衣着て
花火に騒ぐはやはり撫子
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蝉の声聞いた憶えも幾日か 冷たき夏に稲も実入らず
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梅雨の日々雨音無きし朝なれど
降水確率傘を迷わす
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エビアンの水清くしてサミットの 持ち寄る首脳の水は何色
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日が昇る暫しの合間のウォーキング いつの間にやら半袖に焼け
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水撒きの如雨露に幼子手を浸し 暫しの涼に戯れる夏
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新盆の経読む若き僧が居て 霊と同じく衣新し
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梅雨空に傘を差しつつ不慣れなる 霊に供える花を買い行く
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雷と雨の隙間を縫いながら
辿る家路の門灯煙る
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南国の梅雨入り横目に麦の秋 氷雨に震える列島の央
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氷雨降り花も木立も濡れそぼり
俯きながら夏の陽を待つ
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渋滞とラッシュの波をかきわけて 帰りたる家四月の匂い
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渋滞の車の窓から鯉のぼり
右に左に風の気儘に
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昨日見た同じテレビを今日も見る
帰省の里の長閑なる時
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後々へ語り継げよと原爆忌
キノコ雲無き暑き空より
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目に痛き日の降り注ぐ善光寺 戒壇めぐりも暑き暗闇
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炎天下老若男女の善光寺
お堂の日陰慈しみの涼
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夏休みドライブ行の渋滞に
思うは待つ人古里の町
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粘り着く暑さを何とかせんものと
風無き軒の風鈴を扇ぎ
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中休み余りの暑さに耐えかねて
そろそろ雨を願う梅雨空
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一雨の涼しさたちまち消え去りて
暑さ倍増す梅雨の夕前
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目が覚めて朝に眩しき光あり
傘を思案す梅雨の合間に
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朝の晴れ午の曇りを目の端に
気が付き見れば土砂降りの夕
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とりどりの色を競いし紫陽花に
傘を差しつつ虹を思わん
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紫陽花の蕾を叩く強き雨 咲けと言うのか待てと言うのか
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涼やかに頬に流れる風一つ 背中を炙る陽射しと裏腹
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空調の効かぬ会社に籠もるより
昼のひととき夏風の涼
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夏風邪の床にてページ繰る本の
薬の効き目か活字遠のき
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そこここに低く咲きたる躑躅の木
淡き深きに色を競いて
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あんなにも苦労して行く古里を
持つ人羨む黄金週間
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連休の中央高速渋滞の 左右に見える新緑に憩う
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渋滞のニュース横目の夏休み 我一人してビール飲む午
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雷鳴の徐々に近付く夏空に 火照り静める雨を待つ夜
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年毎に新しき名を加えつつ
風化止めし原爆の夏
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帰省する里無き我が身の夏休み テレビで探す祭りの夕べ
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平日に居て久々の読書漬け ギックリ腰にて臥せる夏の日
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歳時には疎きなりにし今の世も
土用のニュースに鰻増し売れ
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大売りの鰻を買いて今更に
土用を知りし若人の夕
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夏休み来たりて隣家の庭先に
子供水やる朝顔の鉢
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盂蘭盆のじっくり眺める仏壇に
僧侶の読経線香の揺れ
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炎天に子らのはしゃぎしキックボード
まるで逃げ水追うように行き
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梅雨明けと聞いても気温は変わらねど
思う暑さに汗はいや増し
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梅雨空を走りし電車降りて後
歩み止めしメガネの曇り
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