カモミール

ハーブとの出会いは、いただいた1株の苗。
地味な灰色がかった葉っぱ、それはコモンセージ。
翌年、大きくなって、きれいな花がさきました。
セージのたくましさに感動し、
何種類かのハーブを栽培しました。
カモミール(写真)はよく育ち、
甘い香りのたくさんの花を恵んでくれました。

ハーブや作ったものなどをご紹介します。


手作り  ハーブ石けん  化粧水    〜 ほんのりハーブの香りがここちよい 〜
ハーブ石けん
ハーブ石けん  クッキーみたいでしょ。

★材料 無添加石けん1個 蜂蜜少々
      乾燥ハーブ(カモミール・レモンバーム)10gほど
      精油(ティーツリー・ラベンダー)
 1.沸騰した水200mlにハーブを入れ、弱火で10〜15分
   煮出す。(抽出液…ハーブティを濃くしたようなもの)
 2.石けんをおろし金で削る。(ボールなどに入れる)
 3.削った石けんに抽出液を少しずつ入れながらこねる。
   蜂蜜少々と精油数滴もまぜる。
 4.耳たぶほどのやわらかさになったら成形する。
 5.室内で1週間ほど乾かして、出来上がり。

※ もっとも簡単な作り方を調べてやってみました。要は石けんを削って液をまぜ、こねこねするだけ。
  残った抽出液は石けん成形時に手につけて形を整えたり、化粧水代わりに使ったりしましょう。
※ 好きなハーブと精油を使えば、いろんな石けんが作れます。
  ローズヒップ、ミント、ハイビスカスなど市販のティーを使って作るのもおもしろいでしょう。
  ハートの石けんは、レモンバームの抽出液と刻んだティーツリーの乾燥葉・精油を混ぜました。
ハーブ化粧水

ハーブ化粧水  使用済みビンに入れてみました。高価な化粧水みたい?

★材料 ハーブ抽出液 100ml(乾燥ハーブ5gほどを弱火で10〜15分煮出す) 
      グリセリン 20ml  ウォッカ(or 無水エタノール) 8ml  精油数滴
 1.化粧水の基本は、精製水(ここでは抽出液)にグリセリンをまぜるだけ。
   これだけでもよい。(保管は冷蔵庫で。早く使い切ること)
 2.ウォッカと精油をまぜる。それを1に入れ、よくまぜる。
   注意:精油を1に直接入れると分離してしまう。

※ 私は化粧水にも、やっぱり自家製ハーブ(カモミール・レモンバーム)。
  精油も石けんと同じティーツリーとラベンダーを使いました。
  この2つの精油だけは直接肌につけてもよいとされているそうです。
※ 蜂蜜、リンゴ酢(クエン酸)少々を入れてもよいかもしれません。
  蜂蜜は保湿効果・殺菌作用。酢は化粧水を弱酸性にします。
 

ローズゼラニウム Rose Geranium (ニオイテンジクアオイ)
 フウロソウ科テンジクアオイ属
学名、Pelargonium rosa。南アフリカ原産の半耐寒性多年草。春から秋にピンク色の花を咲かせ、全草からバラのような良い香りがします。この香りが虫や蚊除けになるらしく、別名は蚊連草(カレンソウ)。
■効用 強壮、抗菌、収斂、抗うつ、殺菌、鎮静、鎮痛、防虫作用など。
 湿疹、乾燥肌、創傷、更年期障害などに効くとのこと。(妊婦は不可)
■利用法 ハーブ風呂、ポプリ、ハーブ枕、ローションなど。
 最初の出会いは「これを植えておくと蚊が来ないわよ」と人からいただいた苗。けれど、日あたりの悪い我家ではいつの間にかダメになってしまいました。その次はハーブ園で。「アトピーや敏感肌にいいですよ」と化粧水を売っていたのです。それを買って使ってみると確かにいいみたい。
 自分でも栽培してみようと苗を畑に植えたところ、すごい繁殖力。夏場になったとたん、どんどん伸びました。その周辺は蚊が少ないです。葉に触れると、とてもいい香り。これを虫はきらいますが、人間には心地よい香りで心をやさしくさせるリラックス効果があるようです。乾燥葉も香りは消えないので、工夫次第でいろんなものが作れそう。


ローズゼラニウム

ゼラニウムは風露草の仲間。あの可愛らしいハクサンフウロ(高山植物)に、ほんの少し似ていますね。

学名のペラルゴニウムは、ギリシャ語のコウノトリが語源とのこと。実の格好がコウノトリのクチバシに似ていることからつけられたらしいです。

ルッコラ Rucloa  (キバナスズシロ) アブラナ科キバナスズシロ属
学名、Eruca vesicaria subsp.sativa。地中海沿岸原産の一年草。
ピリッ辛とした苦味とゴマのような風味が特徴で、葉を食します。花は薄いクリーム色に紫の筋が入った十字型。日当たりの良い肥えたアルカリ性の土を好み、春・秋に種を蒔くと初夏・早春に収穫できます。カルシウム・鉄分・ビタミンCが豊富な緑黄色野菜。
■効用 消化促進・血液浄化・利尿作用など。
■利用法 サラダ、おひたし、炒め物、ピザ、パスタなどに。
 私は最初、市販のルッコラ(5〜6株で150〜200円位)を買って食べていました。少しなので大切にサラダの彩りに使いましたが、栽培してみて驚きました。春、畑に種を蒔いたら、約2ヶ月(初夏)で使い切れないほどできたのです。大きくなったルッコラはまるでほうれん草のよう。
 秋蒔きのルッコラは今年(2007)の2月、しっかりとした花をつけました。
 花も食べられるそうです。


ルッコラ

英名はロケット、仏名はエルーカ。
古代エジプトでも作られていたというハーブ。やわらかい葉の時が食べごろ。やっぱり青虫もこれが大好きとみえて、夏場は悩みのタネ。

ティーツリー Tea tree (ティートリー) フトモモ科
学名、Melaleuca Alternifolia。オーストラリア原産の高木。ユーカリと同じ科に属し、強い香りを放ちます。柳に似た葉っぱから、森のような爽やかな香りがします。とても生命力が強い木だそうです。
■効用 消臭・殺菌・鎮静作用など。
 ヘルペス、風邪、口内炎、口臭、外耳炎、中耳炎、ガンジタ、水虫、たむし、切り傷、火傷、打撲、筋肉痛、ニキビなどに効くとのこと。
■利用法(精油) 少量ならば直接患部に塗布しても可。アロマランプ、水で薄めてスプレー、うがい、お風呂に数滴入れてアロマバスなど。
 私は精油を「ティーツリーファームズ」(オーストラリア)から取り寄せました。品質もよく安価(国内販売の精油は高価)。ですから、毎日お風呂や消臭、歯磨きに。そのお陰か風邪知らず。石けん・化粧水にも使用。
 2006年初夏に植えた苗木は生育中。葉を乾燥させ細かく刻み、石けんに混ぜて使いました。乾燥葉はもっと使い途あるのでは?と思案中。
 この木には白っぽいフサフサの花が咲くそうです。いつ花が咲くか、それも楽しみ。ときどきブラシの木(赤やピンクの花)のあるお庭を見かけますが、この木もティーツリーと同じフトモモ科の仲間だったんですね。


ティーツリーの苗木

オーストラリアの先住民、アボリジニの人たちがお茶のように使用していたことからティーツリー(お茶の木)という名になったとか。でも茶の木とはまったく別種。

写真は畑に植えたティーツリーの苗木。半年で50〜60cmほどに成長しました。

カモミール Chamomile (カミツレ・ははぎく) キク科カミツレ属
カモミールは大きく分けて2種類あり、性質と用途はほぼ同じ。日当たりのよいところに植えます。「大地のリンゴ」と呼ばれるほど、甘く良い香り。
ジャーマン種 学名、Matricaria recutita。一年草。
 40〜50cmくらいに育ち、春から初夏に開花。小さな花からリンゴのような甘い香りが匂いたってきます。ジャーマンはこぼれ種でどんどん増え、秋にも花をつけました。秋蒔きは、翌春は立派な株になるようです。
ローマン種 学名、Anthemis nobilis。多年草。
 冬越しし、芝生のように匍匐(ほふく)し増えます。全草から甘い香り。花は少なく、ジャーマン種より少し大きめ。多湿をきらい根が腐ったりしますので、水はけの良い場所に植え、密生してきたら刈り込みます。
■効用 消化・鎮痛・解熱・発汗・抗炎・強壮・防腐・精神安定作用など。
 風邪、消化不良、疲労、不眠症、心の鎮静、リウマチ痛、筋肉痛、冷え性、口臭、口腔炎、咽頭炎、乾燥・敏感肌、婦人病などに効くとのこと。(妊娠初期は不可)
■利用法 ティー、ポプリ、ハーブ風呂など
 ハーブティーにはジャーマンカモミールの花。(ローマンは適さない)生でも乾燥させたものでも美味しく、ほんのり甘い味と香りがします。
 花は冷凍保存もできます。乾燥はザルで日陰干し。夏場はなかなか乾かないので、半乾きをレンジでチンしてもOK。(私は発火させてしまうという大失敗あり。様子をよく見ながらチンしましょう)
 ローマンは全草を使えるので、多量に収穫できたらハーブ風呂に。
 カモミールは髪や肌によいため、化粧品に使われています。私は煮出した液を用い、石けん化粧水を作りました。精油は薬剤としても用いられるくらい薬効があるそうですが、かなり高価。



(ジャーマンカモミール)


(ローマンカモミール)

カモミールの名前はギリシャ語のkhamai(大地)とmelon(リンゴ)からきているそうです。
レモンバーム Lemon balm(西洋山薄荷・香水山薄荷)シソ科ハッカ属
学名、Melissa officinalis。宿根草。レモンに似た良い香りが特徴。ヨーロッパでは「長寿のハーブ」と呼ばれています。栽培は明るい日陰で。挿し木、株分けで簡単に増やせる丈夫なハーブです。
■効用 鎮静・強壮・老化防止・発汗・利尿作用など。
 ヘルペス、風邪、発熱、頭痛、咳、鼻づまり、不眠症、神経性疲労、うつ、吐き気、生理不順等に効くとのこと。(妊婦は使用不可)
 最近は花粉症に効果があると注目されているようです。
■利用法 生葉は刻んでサラダ、ソースに。生葉のティーは美味。
 乾燥葉はティー、又ソース・オイル・ビネガーの香りづけに。ハーブ風呂。
 殺菌・収斂作用もあり、敏感肌によいとのこと。私は濃く煮出した液(弱火で10〜15分)を使い、ハーブ石けん化粧水を作りました。



別名のメリッサ(Melissa)はギリシャ語で蜜蜂の意。レモンバームの花に蜜蜂は引き寄せられるそうです。


コモンセージ Commonsage (薬用サルビア) シソ科 サルビア属
学名、Salvia officinalis。耐寒性常緑低木。初夏に紫色の花が咲きます。(白花もある) 葉はざらっとした灰緑色。日当たり・水はけの良いところに植えます。乾燥気味の土が好き。挿し木で簡単に増やせます。
■効用 健胃・消化・強壮・解熱・鎮痛・殺菌・精神安定作用など。
 消化不良、多汗、鼻づまり、風邪、咽頭炎、扁桃炎、歯根炎、歯肉化膿、
 月経困難症、更年期障害などに効くとのこと。(妊婦は使用不可)
■利用法 肉料理、ティー、ポプリ、ハーブ風呂など
 初夏の生葉2〜3枚をティーカップに入れ、お湯を注いでハーブティ。きれいな緑色になり、さわやかな香りと味が楽しめました。(もちろん、乾燥したものでもOK) ティーをうがい薬として使うこともできますね。
乾燥させた葉は、肉料理だけでなくスープや炒め物などに使っています。



サルビア(salvia)の語源は、「治療する」「救出する」「健康」という意味のラテン語だとか。万能の薬草。