スクーターでの散策


5月半ばのある日、暇に任せて東京から学者村まで、90ccのスクーターで遊びに出かけました。
埼玉県の飯能から、正丸峠を越えて秩父に入り、そのまま日航機の墜落した上野村を経由して、十国峠を越え、佐久穂に下りて、学者村まで走り続けること6時 間、無事山の家に到着しました。

秩父から上野村に向う途中、道端の白い花にウスバシロチョウが群れているのを見かけ、一生懸命写真を撮ったのですが、何枚かに一枚やっと小さく写すことが 出来ました。

このウスバシロチョウは、50年以上前、一生懸命奥多摩まで出かけていった憧れの蝶で、 目の前にこのように沢山飛んでいるのにしばらく見とれていました。
ちなみに、最近の図鑑によると、この蝶はウスバアゲハと呼ばれているようです。
シロチョウと呼ばれていても、アゲハチョウ科なので、ウスバアゲハということになったのでしょうが、ウスバシロと呼び習わしたものからすると、何かさびし い気がします。

十国峠をあがって行くと、きれいな山並みが、見事な新緑に染まり、スクーターでの旅でなければ楽しめない景色を満喫しました。


十国峠山頂で、昼食をとり、ひと休みです。


学者村に着くと、そこも晩春の緑一色、ナナカマドの花が満開で、ハナイカダも地味な花を 精一杯咲かせて迎えれくれました。


ハナイカダの上には、緑色のクモや、小さなアマガエルが昆虫を捕らえようとがんばってい ます。


早くもハルゼミが周り中に大きな声を響かせています。


今まで、この季節に来たことがなかったのですが、こちらでも憧れのウスバシロチョウが群 舞していました。

また、コミスジも人をまったく恐れない様子で、周りを飛び回り、気分に任せて羽を広げて 休憩しています。


あくる日、天気が良いので、スクーターでビーナスラインを走破するのも楽しいのではない かと、気楽に出発し、隣の上田市武石からあがって行くことにしました。この道は裏街道であまり車も多くはなく、直接美ヶ原まで登れるので、と ても便利な道です。
国道152号線から曲がって、ともしび博物館の横を通り、東京都練馬区の保養施設 「ベルデ武石」を横に見て、単調な坂道を登って行くと、美ヶ原高原の標識 を 経て、白樺平に着きます。きれいな白い幹の林が続きますが、まだ葉はほとんど出ていませんでした。
  
美ヶ原への道の頂上には、美ヶ原美術館が、青空にくっきりと連なるアルプスを背に、見事 なコントラストを描いて、数々の芸術品が屋外に並んでいます。しかしまだ時期も早い平日なので、見物人はほとんどいないようです。


ほとんど車も通らないビーナスラインをゆっくりと景色を眺めながら八島湿原に来ると、ま だ一面に茶色の枯葉だけで、その真ん中にぽっかりと水面が広がっているのが見えます。これが後数週間すると、緑一色となり、多くの花が咲き乱れることで しょう。その光景を想像しながら、道端の小さな花を見つけて歩きました。


さらに霧が峰に進むと、大空にグライダーがゆっくりと上って行くのが見えました。昭和の 初期に、父がここでグライダーに乗ったという写真を見たことがありましたが、さぞかし気持ちがよかったことだろうとうらやましくなりました。


まもなく白樺湖の上に到着。上から見る白樺湖は、ここもまだあまり人影がなくひっそりと 静まり返っていました。


ビーナスラインに導かれるままに進むと、別荘やペンションが立ち並ぶ女神湖に到着。湖越 しに見える蓼科山は、まだ雪をかぶっていました。


ここからビーナスラインに別れを告げ、学者村へ帰るべく、山を下り、牛のマークに誘われ て、長門牧場で昼食をとります。町の名前が長門町から長和町に変わっても、この牧場の名前は変わらないようです。女神湖とは少し違った角度からの蓼科山を 背景に、牛たちがくつろいでいます。


長門牧場から、立科へ下る道をそれ、尾根伝いに林の中を走ると、学者村の第2期を通っ て、管理センターに到着しました。この道を通ると、笠取峠、学者村が蓼科山から大きく広がる裾野の一部であることを実感します。

学者村で数日過ごし、また前の道を通って6時間、無事東京に帰り着きましたが、最後の正丸トンネルは、やはりスクーターでは怖いので、トンネルのない横道 にそれ、青梅に出て走りました。
自宅に帰ると、庭に真っ赤にブラシの木が咲き誇っていました。この木を学者村に持っていければ、また華やかになるかもしれませんが、オーストラリア原産 で、寒さには弱いということで、東京でしか楽しめないのは残念です。


このように天気にぐまれれば、気持ちよくツーリングが出来ることを確認し、次回は何時にするか楽しみにしています。

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