一碗からピースフルネスを

裏千家千宗室家元がいつもいわれている言葉です。お茶の一碗により、世界平和 に貢献することを言われております。

この「平和」と言う言葉について、ワシントン市内のウォーターゲートビル(ニクソン大統領で 有名なウォーターゲートです)と、隣のケネディセンターの間に、一つの銅像があり、その足下につぎの言葉が刻まれています。

 

Respect for the rights of others is Peace

Benito Juarez(1806-1872)

The people of Mexico to the people of the United States of America

"EL RESPETO AL DERECHO AJENO ES LA PAZ"

「平和とは他人の権利を尊重することである」

メキシコ国民より米国市民へ

メキシコ大統領「ベニト・フアレス」

その昔メキシコが西欧の各国の干渉に苦しめられた後、米墨戦争により米国に国土の半分を奪わ れた時代の大統領の言葉です。彼が言いたかったのは、平和と言うのは互いに相手の事を認めあうことから始まるのだと言うことだと思います。

私も永年欧米、アジアなど各国の人とつきあってきましたが、そこでの根本理念は、自分とは全 く考え方の異なった人が存在すると言うことを率直に認め、相手がどのような考えをもっているかと理解することが国際協力の第一歩であるということでした。 その上でお互いの合意点、相違点を確認してから次の話し合いに入ることになります。この時点で、すべての人が自分と同じ考え方をもっているべきであると考 えたら、国際協力は成り立ちません。

相手の存在をまず認めるということは、茶道の目指す理念そのものではないでしょうか。茶道で は亭主と客がお互いに尊敬しあい、全力をあげてお互いの意思疎通をはかることから、一座が建立されます。「和敬清寂」の「和」は「敬」から始まります。

お家元が「一碗からピースフルネスを」と言われているのは、まさにこのことだと思います。そ して上の写真の銅像は、時代をこえて平和に対する考え方を、お家元と共有しているように思えてなりません。

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