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<しかし実際は予定通りの再開とはいかなかった>

28日午前3時半前、武蔵小金井駅でポイント故障が発生。原因は電気系統のトラブルである。さらに同日午前8時半過ぎに配線の単純ミスによる不具合によって再開の目途が立たなくなった。同駅周辺のポイントを総点検した結果、運行再開は予定より8時間遅れの午後2時前となった。さらに、実施されていた代替バス輸送は予定通りの午前9時過ぎで打ち切られた。
・特急「あずさ」をはじめとする優等列車、快速など計234本が運休
・約18万人に影響(前日からの工事運休に伴う合計影響人員は38万人)
・ポイント故障は5箇所、全て人災によるもの


<問題は武蔵小金井駅と管理体制>

その問題の武蔵小金井駅のポイントであるが、切り替え方向を駅に知らせる信号が作動しないとのこと。これは進行方向を本線側に固定する(つまり、ポイントとしての機能をなくす)ことで対応した。他にも3箇所の踏切の警報機が鳴り続けるといった故障もあった。28日の終電後の点検で、ポイント制御の機器の配線ミスが見つかった。5箇所のポイントのうち、3箇所は2本のケーブルが互い違いに繋がっていて、他の2箇所は1本のケーブルが違う箇所に繋がっていた。ケーブルには目印として記号がつけられていたという。また別の担当者による三重の確認が義務付けられていたが行なわれなかった。

JRの工事対策本部の原因究明は5時間もかけた挙句見つけられなかった。問題の機器は線路脇にあったのにもかかわらず、ここまで手が回らなかったという。これは、この機器内の配線が、絶対間違うはずのない部分だと勝手に決め付けたからではないのだろうか。他にも1900人を集めての工事リハーサルを怠ったり、責任者が部長クラスではなかったことなど、管理体制がメチャクチャであったことが、現場の混乱を招いたのではないのだろうか。


<振替輸送>

振替輸送の手配はうまくいっていたのであろうか。万が一のために直通バスの手配も考慮しておくべきだったに違いない。その代替バスが打ち切られた後、代行バスは京王・関東・西武バスの3社で行なわれ、京王のみ2時間の延長を受け入れたようである。その他は通常運行の路線バスを増発し、振替乗車票を配布して対応したようだが、これには小田急バスも含まれることになった。ちなみに武蔵境では関東バスと小田急バスに三鷹行きが、京王に武蔵小金井行きが設定されている。その武蔵境駅であるが、11時の時点で改札口前に6人の社員が説明に回っていたためか、大きな騒動はなかったようだ。私が振替乗車票をもらいに行った時は、すぐに対応しバス乗り場の案内までしてくれた。時間は約10秒ほど。スムーズであった。三鷹駅までは通常の10倍の時間を費やすことになったが、通常の路線バスなので仕方がないのだろう。三鷹駅では、適切な対応があったのだろうか。見た目では、武蔵境ほど駅員が出ていなかったように見受けられた。しかし、駅員の方々は精一杯頑張っていたと思う。


<東京駅高架ホームへの線路付け替え工事を思い出してみよう>

東京駅の高架ホーム化の際の切り替え工事では、予定時間を大幅に早めて運転が再開となった。この前例があるから、今回の切り替え工事でも順調に行なわれると思われた。しかし現実は大きく狂った。当たり前の考え方がいかに恐いかということを強く思い知らされた。切り替え工事はあと7回。二度とこのようなトラブルを起こさないよう願うばかりである。

※このページは読売新聞の記事を要約した。

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