研究テーマと
活動
こんなことを日ごろから考えています
(1)日本語条件表現の習得をテーマに,第二言語習得について考える
そもそも,第二言語を学ぶとき,学習者の頭の中では何が起こっているのでしょうか。
日本語条件表現(ト・バ・タラ・ナラが作る表現)の習得を例にとり,習得の道筋で何が起こっているのか,を明らかにしてい
こうと考えています。日本語条件表現の研究方法として,まず複数のコーパスから取って分類し,その習得を中国語・韓国語・
英語・タイ語母語話者を対象に調査しました。
(2)第二言語習得研究から得た知見を日本語の教室でどのように生かすか
今年は麗澤大学日本語教育センターで,「会話」,「聴読解」,「作文」のクラスを担当します。
また,東京大学大学院新領域創成科学研究科国際交流室日本語教室では,研究で忙しい理系の学生に日本語を教える活動を
します。学習者の学びを支援する言語教育はどうあるべきか,習得研究を生かしていきたいと考えています。
これらに対する考えを,今後少しずつこのページで書いていきたいと思います。
これまでに発表した論文・口頭発表等(新しい順に)
- 2007.7「日本語条件文の文末制約習得に及ぼす母語の影響」『麗澤大学紀要』84号 101-126.
- 2007.1「日本語母語話者と非母語話者とが共存する教育実習のあり方を探る―麗澤大学大学院における教育実習受講者に対する調査から―」藤原雅憲・堀恵子・西村よしみ・才田いずみ・内山潤編『大学における日本語教育の構築と展開−大坪一夫教授古稀記念論文集』221-241. ひつじ書房
- 2007.1(共著)堀恵子・毋育新・アフメット=ギュルメズ・石綿由美子・鹿嶋彰「大学院における日本語教師養成に望むもの―麗澤大学大学院における教育科目と修了生日本語教師の振り返りから」藤原雅憲・堀恵子・西村よしみ・才田いずみ・内山潤編『大学における日本語教育の構築と展開−大坪一夫教授古稀記念論文集』243-261. ひつじ書房
- 2006.8「外国語環境における英語話者を対象とした日本語条件表現の習得研究」口頭発表 2006年日本語教育国際研究大会(2006ICJLE)於コロンビア大学
- 2005.10 「日本語条件表現が表す発話意図−教室指導における場面提示を目指して−」2005年
度日本語教育学会秋季大会予稿集,229-234.
- 2005.7 「日本語条件文のプロトタイプ的意味・用法と拡張−コーパス調査と言語学的有標性の2つの観点から−」『日本語教
育』126号,124-133.
- 2005.3 「日本語条件表現の習得過程−中級学習者に対する縦断的インタビューから-」第24回日本語教育方法研究会,『日
本語教育方法研究会誌』vol.12 no.1,36-37.
- 2005.3 博士学位論文『日本語条件表現の習得における普遍的側面と母語の影響―コーパス調査からの用法分類に
基づいて―』 麗澤大学大学院言語教育研究科日本語教育学専攻
- 2004.12 「日本語条件表現の習得に見られる普遍的側面と母語
の影響−コーパス調査によるプロトタイプ性に基づいて- 」第二言語習得研究会全国大会,78-83.
- 2004.7 「4種類のコーパスにおける日本語条件表現の用いられかた−高等教育機関での日本語教育をめ
ざして−」 『麗澤大学紀要』78号31-59.
- 2004.3 「バ条件文の文末制約を再考する-日本語母語話者に対する適格性判断調査から-」 『言語と文明』2
麗澤大学大学院言語教育研究科論集 ,108-135.
- 2003.10 「学会口頭発表コーパスにおける条件表現の用いられかた」 2003年度日本語教育学会秋季大会予稿集,89-94.
- 2003.5 「バ条件文の文末制約再考」 2003年度日本語教育学会春季大会予稿集,55-60.
- 2003.3 「韓国語母語話者を対象とする日本語条件文の習得研究」 『言語と文明』1 麗澤大学大学院言語教育研究科論集,53-82.
- 2002.11 「中国語話者を対象とする日本語条件文の習得研究」口頭発表 東アジア日本語教育国際シンポジウム 於天津外国語大学
- 2002.6 (共著)「日本語Can-do-statementsは何を測定しているのか?―麗澤大学のプレイスメントテストを外的基準と
して-」日本言語テスト学会第15回研究例会口頭発表 (発表順に)三枝令子(一橋大学),鹿嶋彰,加藤あさぎ,田中彰,堀 恵子(麗澤大学大学院生),
野口裕之(名古屋大学大学院),大坪一夫(麗澤大学)
- 2002.5 「コーパスから得た日本語条件文の用法と,その習得過程」 2002年度日本語教育学会春季大会予稿集,137-142.
- 2002.3 『日本語条件文の習得に関する研究』麗澤大学大学院修士論文
- 2001.10 「10代の子どもは自分の家族をどう表現するか―家族の呼称と謙譲表現の習得―」社会言語科学会第8回研究大会予稿集
2007.6.7更新