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見る人を楽しませる発想法

かって連載していた育児関係の冊子の健康コラムのイラストです。
内容は、色んな病気に対する基礎知識や健康に関する情報など堅めのイメージです。それだけに、あまり説明的にならないように、雰囲気というかイメージ的に、内容と絡めて表現することが求められます。
見た人が楽しく読みやすくなるように、毎月アイデアをひねりました。
健康がテーマなので人物を描きたい所ですが、表現がリアルになる事を避けるべく、人物は登場させないという取り決めのもと連載が続いているので、表現が難しい内容の場合もしばしばでした。


カット1

■メタボな樽■

例えば、『メタボ検診』がテーマの場合。ぱっと浮かぶのは太ったお腹の中年男性でしょう。
ところがそれでは、人物を描かなくてはいけないし直接的で説明的な絵になってしまします。
そこで太ったお腹を象徴する物として『樽』が、連想されるイメージをたどって行く中で思い浮かびました。
樽をお腹に見立ててメジャーを絡ませたり聴診器を飛ばせたりしました。
さらに季節が夏だったので海の上に浮かべました。様々なイメージを重ね合わせて、私なりの視点でメタボ検診を表現してみました。


カット2

■ストレスがテーマ■

こちらは、『ストレスから来る過敏性腸症候群』がテーマ。これも腹痛でお腹を押さえる人など描けません。ここではストレスを表すカクカクしたハートと洋便器をストレスフルな都会の上を飛ばしてみました。


カット3

■メカニカルな治療器具■

こちらのテーマは『歯周病』今回は得意のメカイラストで、歯の治療器具をロボットっぽく描いてみました。かねてより歯医者の治療椅子は、SFっぽいと思っていたのでここぞとばかり描かせて頂きました。


カット4

■デコボコなもの■

今度のテーマは『ニキビ』これには、悩みました。ニキビをどうやって表現するか…色々考えたあげく、昔ニキビ面を夏みかんに例えていた事(私だけでしょうか?)を思い出しました。 季節も夏の終わりだったので、ぎりぎりOKでしょうか。



カット5

■比喩的なイメージ■

最後。こちらのテーは『がん検診』しかもコラムに描かれている内容は、肺がん、胃がん、子宮頸がんなど。
がん検診という内容を何かの物で表現することは不可能に思われました。
かといって部位も各所に渡る…では、各部位をワンクッションおいて影絵で表現しては、と思いつきました。
季節もお月見の季節。『がん』という決して明るくないイメージとも影絵がマッチしたと思います。レントゲン撮影のイメージなども暗ににおわせています。







絵本『がんばるぞ!』

『こころを育てる七田式絵本シリーズ』の5〜6歳を対称とした[ぞうさんコース]6冊組の中の1冊、『がんばるぞ』のイラストレーションを描かせて頂きました。

夢を持ち、成し遂げる情熱を持つ気持ちを育てる内容となっています。ひとりの少年がサッカーの試合を見た事をきっかけにサッカー選手になる事を夢見て、努力を重ねていくお話が描かれています。
少年の表情や動きなど、見ている子どもたちが楽しく元気になるように願って描きました。

絵本

 

 




知育絵本『わたしはだあれ?』

2〜3歳を対称とした知育絵本『わたしは だあれ?』のイラストレーションを描かせて頂きました。

それぞれ質問形式になっており「かげ」「かがみ」「みず」「ほし」「にんげん」のそれぞれの項目を見開きごとに質問〜答えと繰り返して行く構成になっています。例えば「かげ」では、「黒い服を着ている」とか「朝と夕方で背丈が変わる」とかという内容を「かげ」と悟らせないように説明すると言う、非常に難しい表現となりました。

楽しく可愛く描きながらも難しいニュアンスを表現するという、イラストレーターの腕が試されるお仕事だったと思います。


絵本
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