(第一期)環境情報ボランティア活動のまとめ

ボランティアの募集 登録状況 活動まとめ

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 2001.4.5から2001.8.31にかけて、環境情報の収集を目的とした「環境情報ボランティア活動」を行いました。「環境情報ボランティア」として計54人の方にご登録いただき、Webを用いて調査依頼および結果報告いたしました。登録募集期間におけるボランティア登録状況を図1に、ボランティア所在地を図2に示します。Webを用いていることもあって、登録していただいた方の所在地は首都圏が多い傾向にありました。調査結果に地域依存性が出る可能性があることが課題の一つとなります。

 登録していただいたボランティアは、女性31名、男性20名、不明3名の計54名で、20〜40歳台が大半を占めていました。図3にボランティアの年齢構成と、参考までに日本の人口構成を示します。

 

 各調査の依頼→回答→結果報告の流れは、

  1. 「エコちゃんとトーク」→「ボランティアメンバー」:調査依頼文書を電子メール送付(スタート)
  2. 「ボランティアメンバー」→「エコちゃんとトーク」:Web上の調査票に記入していただいてブラウザから電子メールにて回答
    (ブラウザの電子メール転送設定がされていない場合は、テキストを電子メールに貼り付けて送付するように依頼)
  3. 「エコちゃんとトーク」→「ボランティアメンバー」:回答を集計して結果を電子メール送付;Web上の調査結果を参照していただく
  4. 「エコちゃんとトーク」→「ボランティアメンバー」:追加結果がまとまれば逐次電子メール送付(終了)

のように実施いたしました。食器洗いに関して環境情報ボランティアに送付した電子メール文書を表1に示します。

表1 食器洗いに関して環境情報ボランティアに送付した電子メール文書(依頼→回答集計→結果報告の一例)
日付 内容
8/10 Subject: 食器洗いに関する調査のお願い
環境情報ボランティアメンバー各位

東大安井研究室の伊藤です。ご無沙汰しておりますがいかがお過ごしでしょうか。
今回は、食器洗いに関する調査をお願いしたいと思います。水道の量などを計測していただければなりませんので、ちょっと大変かもしれませんがよろしくお願いします。

今回の調査は、食器洗い乾燥機の環境負荷を調べる上で重要なデータのいくつかに関してお聞きします。出来る範囲で結構ですのでご記入してお送りくださるようよろしくお願いします。また、以前の調査と同じような調査項目がありますが、前回の結果と同じである必要はありません。現時点の状況でご記入ください。
もし、ご協力いただけるのであれば、お友達などにもお話していただければ幸いです。お子様の自由研究などに使っていただけると楽しいと思いますが・・・(ちょっと遅いかな)
調査票は下記URLをご覧下さい。
http://www1.ttcn.ne.jp/~kankyo/lab/t7.htm

ご回答期限は、8/27とさせていただきますが、出来るだけ速めにご回答いただければ幸いです。よろしくご検討くださるようお願い申し上げます。以上
9/5 Subject:「食器洗いに関する調査」結果のご報告
環境情報ボランティア各位
食器洗いに関する調査回答者各位

CREST伊藤です。お世話になっております。
表記アンケートの結果をご報告いたします。今回は、合計8人の方からご回答をいただきました。非常に労力を必要とする調査にご協力いただき感謝しております。
今回の調査は、皆様の負担が大きくなることが予想されたため、実施することを長い間躊躇していました。しかし、食器洗いに関するLCAを実施する上でどうしても食器洗いに関するモデルを一般化する必要があったため、無理を承知でお願いいたしました。調査に協力していただいた方はもちろん、実施を試みられた方々に深く御礼申し上げます。

結果は下記URLをご覧ください(手洗いと食器洗い乾燥機のコスト比較(試算)も記載しました)。
http://www1.ttcn.ne.jp/~kankyo/lab/t7_1.htm

このデータを用いて、手洗いと食器洗いのLCA比較を検討中です。結果がまとまりましたら、再度ご報告いたします。今後ともよろしくお願いします。以上
9/19 Subject:「食器洗いに関する環境負荷比較」の結果報告(最終)
「食器洗いに関する調査」回答者各位
環境情報ボランティア各位

東大安井研究室の伊藤です。食器洗いに関する調査へのご協力ありがとうございました。
調査の結果を利用して食器洗い乾燥機と手洗いの環境負荷の比較を行いましたのでその結果をご報告いたします。現時点では、まだ手洗いの方がコスト、環境負荷ともに食器洗い乾燥機よりも良いといった結果になりました。詳細は下記URLをご覧下さい。
http://www1.ttcn.ne.jp/~kankyo/lab/t7_2.htm

LCAの結果をまとめるのに手間取ってしまってご連絡が遅れましたが、今回のご報告で食器洗いに関するの報告は終了する予定です。ありがとうございました。以上

 表2に環境情報ボランティア活動実績を示します。特に米の炊飯に関する調査では、統計的な処理をする必要があったため、全体で100件を目指してボランティアメンバーに依頼回答(ボランティアメンバーの身の回りの人に依頼して回答を集めていただいたもの)を強くお願いしました。そのため、ボランティア自身の「回答数」よりも「依頼回答数」の方が多い結果となり、バランスのよい調査結果を得ることができました(詳細は米の炊飯に関する調査結果参照)。

表2 環境情報ボランティア活動実績(注1)
調査   調査期間     回答数   依頼回答数(注2)
リサイクルセンターについて 4/17〜4/23 14 -
米の炊飯に関する調査 5/1〜5/20 24 29
オムツに関する予備調査 5/14〜5/17 7 -
インパクト重み付け係数調査 6/11〜6/28 13 -
食器洗いに関する調査 8/10〜8/27 7 1
オムツに関する調査 8/20〜9/7 10 3
74 33
注1:各種アンケート回答から環境情報ボランティアにかかわる回答を抽出
注2:依頼回答数:ボランティアメンバーが身近な方に回答を依頼して得られた回答数

まとめ:
 環境情報ボランティア活動をし、74件の調査回答および33件の調査依頼回答をいただきました。また、Webを使った調査を試行錯誤した結果、いくつかの調査技法上のノウハウを蓄積することができました。
 さらに、環境情報ボランティアメンバーとの関わり合いは、私個人のモチベーションを向上させるのに非常に効果的でした。環境に関する研究や活動は、ともすれば孤独なものになりがちです。その中にあってメンバーからの調査回答やコメント、励ましのお便り、メンバーへの報告書作成といったことが、私の大きな活力源となりました。ボランティアメンバーの皆様に改めて感謝したいと思います。ボランティアの皆様、ありがとうございました。

以上

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