こだわりの食育 −石垣園芸の「食育講座」−

私の考える「食育」は、

「土作り〜種まき(植え付け)〜管理〜収穫〜調理〜食卓」という直線です。
つまみ食いではなく、はじめから終わりまでを体験することが遠回りかもしれませんが、
実は一番効果的な食育ではないかと思います。   


「食育」には、3つの要素があると思う。

「農業の体験」には、大きな意味があると思います。
作付け・管理・収穫という一連の作業の例え一部でも、それに接する機会があるとないとでは作物に対する見方が
間違いなく違ってきます。ほ場(畑や田んぼなど)や牧場、食品工場などで生産の様子を見ることで、見たモノに対する
親近感は確実に湧くはずです。

しかしこのようなことは、食育のほんの一部分。
「食の世界は奥が深い」といわれるように、「食育」ももっと奥が深いのです。

「食育」には次の3つの要素があると思います。
1)生産の工程を見るたり体験することにより、食材に対して親近感(親しみ)をもつ。
  農業体験・料理講習会・工場見学・季節の食材(旬の食材)を知ることなどがこれにあたります。

2)食材の栄養についての知識を身につける。
  食材に含まれる成分とそのはたらきを知ることにより、健康に配慮したバランスの良い食事が見えてきます。
  サプリメントや薬に頼るのではなく、自己免疫力を高める食事を実践することによって健康増進につながります。

3)食に関連する情報を得る。
  食に関する法律は、そのほとんどが農林水産省と厚生労働省の管轄です。
  また都道府県には、食に関する条例があります。
  本当の安心を得たいのであれば、これらをきちんとチェックしておく必要があります。


「食育」は自ら学ぶものであり、学校で学ぶモノではないと思う。
ですから「食育」に関しては、「時間内で」みたいな考え方は当てはまらないと思うのです。
少なくとも半年〜1年くらいかけないと「食育」にはならないのではないでしょうか。

また食の原点は、家庭にあります。
学校などの食育プログラムだけでは、とうてい不十分です。
感覚としては、「食育のヒントをもらった」ぐらいに思っていた方がよいと思います。

学校やツアーなどの「団体行動」では、うわべをなめることは出来てもその本質に触れることは出来ません。
あくまで個人単位で興味を持った分野に飛び込んでいくべきだと思います。
近年パッケージ旅行も個人旅行に近い物が多くなっています。
自分にあった(自分に出来る/自分の興味のある)ことからはじめてみましょう。

また「食」が本当に大切だと思い、体験をしてみたいのなら、これも限りなく「本物」に近いものである必要があります。
どんな分野でも”うわべ”は楽しく見えます。でも本気で取り組むと、共通して”キツイ”。
要するに、何をしてもそんなに甘くはない訳です。

わが家で行う農業体験は、うちの作業に「加わってもらう」というスタイルを採っています。
体験希望の方がいらっしゃるからと、作業計画を変更することはありません。
説明はしますが、作業中は”うけとり”(ノルマ)を決めて体験をして頂いています。
休憩時間に、作業の意味や栽培時の苦労、収穫の喜びなどを話します。
そして最後にその作物の食べ方をお知らせします。

結構作業がキツイとおっしゃる方が多いものの、皆さんすがすがしい顔をしています。
本物に本気で触れてみる。そんな気持ちがなければ、食育(教育)は成り立たないと思います。

今後もわが家はわが家なりのやり方で「食育」を進めて行こうと思っています。


最近こんな事を感じます。

”無農薬”・”無化学肥料”・”無肥料”・”有機”・”減農薬”・”慣行”・”露地”・”施設”・”水耕”栽培。

野菜の栽培法には、ざっとあげて代表的なものがこれだけあります。
どの栽培方法が”優れている”ということは、客観的に見てないと思っています。
その栽培方法にも”優れている”面があり、反対にそうでない面もあります。

生産者が何に”こだわる”かによって、どの栽培方法を取り入れるかが決まってくると思います。
生産効率なのか、旬なのか、利益率なのか・・・。
以上のように、基本食材となる野菜などの農産物には、いろいろな栽培法があります。
でもそれらの農産物をそのままではほとんど食べていませんよね?

例えば、調味料。
例えば、調味食品。

せっかく気にして選んだ農産物(野菜など)をどうやって調理しています?
甘味料・着色料・香料・保存料・酸化防止剤などの入った調味料や調味食品で調理していませんか?
栽培方法同様、これらが”悪い”ということはもちろんありません。
”良い”面もたくさんあります。
最近では”メタボ”を気にする人が増えてきたからなのか、”ノンオイル”や”低カロリー”
”減塩”などの食品が人気ですよね。

私が皆さんに伝えたいのは、思い込みで食材全体を選んでいないか?ということです。
ある面では、ヒステリックなくらい「これじゃないといけない!」とばかりに”こだわり”を発揮する反面、
例えば調味料や調味食品には案外無頓着だったりしていませんか?

何事も”バランス”が大事です。
極端に偏った思考や行動は、必ず周囲と歪みを起こすのと同じように、
偏った考えによる食生活は、自分自身の身体に歪みを引き起こします。

賞味期限ばかりがclose upされる傾向の食品。
本当は「成分表示」がclose upされなければいけないのだと思います。
何を選ぶかは、自分の判断ですよね。
何に価値を見いだすか(値段なのか中身なのか?)によってこの判断は変わってくると思いますが。

「健康と安全」は意外とこの辺をしっかりしていれば自ずと確保できるものなのかもしれません。

こんな事を考えるのも、食育かもしれません。
HOME 概  要 直  売 栽培履歴 自然はともだち 土 作 り
ブルーベリー ハ ー ブ 沖縄野菜 ブ ロ グ メ ル マ
農業体験 収穫体験 できること 紹介されました リ ン ク

Ishigaki Garden Farm
「食育」に関するセミナーや講演をお引き受けしています。
作物栽培に関すること、栄養学的なこと、法制度に関することなど「食」に関することを、ほとんどカバーします。       

連絡先は、「究極の直売!ご案内」と同じです。手作りの「食育」を展開していきましょう!!