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〜国民年金第1号被保険者の制度〜

国民年金の保険料は「納付」か「滞納」かの2択とは限りません!
平成16年度の年金未納率は前年度(36,6%)より若干の低下が見られるものの
36,4%に達しており、特に若年層(35歳未満)においては依然として5割近くと高水
準にあります。(社会保険庁調べ05/9/3)主な理由としては、公的制度そのものの
不信感や不安感が大きいと思われますが、特に経済的な理由による未納につい
は免除制度等の周知を図って行く必要があるでしょう。サラリーマンやOL、公務員
などであれば被用者年金制度に加入することになりますが、被用者年金制度の適
用を受けていない、自営業者やその配偶者、勤務時間や勤務期間の短いアルバイ
トや休職中の方、学生などにおいては国民年金の適用を受け、また保険料を負担す
ることになります。そこに制度そのものへの不信感、不安感さらに経済的困難を伴え
ば、保険料を納付することができないことはむしろ当然のことなのかも知れません。

しかし、現行の年金制度は保険方式をとっており、保険方式とは負担に応じて受給
権を発生させる、いわば自助努力の作用も伴っています。従って「滞納期間」が
続くと、将来の年金額が減額もしくは無年金となる危険性もありますし、万が一の
障害年金も受けられないリスクも伴うことになります。それでも経済的理由等により
納めることができない場合は国民年金制度には「免除制度」や「納付の猶予措置」
もありますので、是非、調べられて下さい。(窓口は住民登録をされているお住まい
の市区町村役場です)

免除制度は保険料を全額または半額が免除されるものであり、給付においても、「免
除期間」については保険料納付した期間の1/3(半額免除の場合は2/3)が反映され
受給権(年金を受ける権利)においてもきちんと保険料納付済期間と合算されます。
このように保険料の納付を要さない「免除」と保険料を納付しない「滞納」では取り扱
いが全く異なります。このページにおいては国民年金保険料の「免除制度」及び「学
生の納付特例」、平成17年度から実施されている30歳未満を対象とした「若年者納
付猶予制度」について触れてみます。

国民年金保険料(月額)
実施年度 保険料月額
平成17年度 13,580円
平成18年度 13,860円×保険料改定率
平成19年度 14,140円×保険料改定率
平成20年度 14,420円×保険料改定率
平成21年度 14,700円×保険料改定率
平成22年度 14,980円×保険料改定率
平成23年度 15,260円×保険料改定率
平成24年度 15,540円×保険料改定率
平成25年度 15,820円×保険料改定率
平成26年度 16,100円×保険料改定率
平成27年度 16,380円×保険料改定率
平成28年度 16,660円×保険料改定率
平成29年度以降 16,900円×保険料改定率
※保険料改定率とは、平成17年度を1とする保険料改定の
指標となる数値で、前年度の保険料改定率に名目賃金変動
率を乗じて得た率を基準として改定されます。


保険料の免除制度及び納付猶予制度について<概要>

国民年金保険料の免除等の内容
〜国民年金第1号被保険者〜
※国民年金第1号被保険者とは?
日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の方で
被用者年金(厚生年金や公務員共済など第2号被保険
者)の適用を受けない方、または第2号被保険者の被扶
養配偶者で20歳以上60歳未満の方(第3号被保険
者)以外の方
@ 法定免除
A 申請免除(全額)
B 申請免除(半額)
C 学生納付特例制度
D 若年者納付猶予制度

@「法定免除」とは?
国民年金の第1号被保険者が次のいずれかに該当する場合、市町村へ届出ることによって
保険料が全額免除されます。

ア.障害基礎年金、障害厚生年金(1級または2級)、障害共済年金(1級または2級)を受けて
  いる場合
イ.生活保護法による生活扶助を受けるとき
ウ.国立保養所など厚生労働大臣が定める施設に収容されているとき


A「申請免除(全額)」及びB「申請免除(半額)」とは?
国民年金の第1号被保険者が次のいずれかに該当する場合、市町村へ申請し承認を受けるこ
とによって保険料が全額または半額が免除されます。

ア.地方税法の前年の年間所得(被保険者本人及び配偶者、世帯主の方それぞれ)が一定額
  以下であるとき
※平成17年4月以降に免除申請を行う場合の所得基準額の目安は
<全額免除の目安>
前年の所得が(扶養親族等の数+1)×35万円+22万円の範囲内であること
<半額免除の目安>
前年の所得が118万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等の範囲内であること
イ.被保険者またはその世帯主が、生活保護法による生活扶助以外の扶助を受けているときなど
ウ.地方税法の障害者または寡婦で、前年の合計所得金額(被保険者本人及び配偶者、世帯主
  のそれぞれ)が125万円以下
エ.震災、風水害、火災その他これらに類する災害により被害金額が一定の場合
オ.離婚や失業等により保険料を納付することが著しく困難と保険者が認めるとき
カ.事業の休止または廃止により厚生労働省が実施する離職者支援資金貸付金の交付をうけた
  とき

※申請免除の承認は申請をした月の前月分から翌年度の6月分までが免除(全額または半額)さ
 れます。その為、翌年度の6月分以降にも免除の申請を行う必要がある場合は、新たに免除申
 請を行って下さい。
※学生・任意加入者・国民年金基金加入者については申請免除の手続きができません。(学生
  の方については「学生納付特例制度」をご確認下さい。)

平成18年7月1日から多段階免除制度の導入が予定されています
国民年金第1号被保険者の保険料免除額が全額免除、4分の3免除、半額免除4分の1免除の4段階に拡充されます。
保険料免除割合 免除期間についての年金額への反映
〜受給資格期間(原則25年以上の納付又は免除)を満たした場合〜
全額免除 3分の1として反映(国庫負担分)
※国庫負担割合が2分の1への引き上げに対応し、全額免除期間について
  も2分の1が反映されるようになる方向です。
4分の3免除 8分の5として反映
半額免除 4分の3として反映
4分の1免除 8分の7として反映
全額納付の場合 100%反映



C学生納付特例制度
日本国内に住所を有する20歳以上の学生においても国民年金保険料の納付が義務付けられて
いますが、学生本人の所得が一定額以下の場合は申請に基づき在学中の保険料納付を猶予す
ることができます(
申請は住民登録をしている市区町村へ毎年行って下さい

※平成17年度の所得基準金額の目安は
本人の年間所得が118万円+扶養親族等の数×38万円+社会保険料控除等の金額以下の範
囲内であること(世帯主等のご家族の方の所得の多寡は問われません)

この制度は在学中の国民年金保険料の納付を猶予する制度であり、保険料を免除する制度では
ありません。従って、猶予期間においては最大10年遡って保険料を追納しない限りは満額の老齢
基礎年金を受けることができません。但し、老齢年金の受給要件を満たす為の受給資格期間(原
則25年以上)には含めることができる期間となります。また、万が一の障害基礎年金受給の際に
も保険料納付済み期間と同様に要件対象期間として取り扱われます。

<平成17年4月から対象となる学校が拡充されています>
学生納付特例制度の対象となるには、これまで厚生労働省令で定められた一部の各種学校(大
学、短期大学、大学院、専修学校など)に限られていましたが、平成17年4月からは原則として全
ての各種学校(修業期間が1年以上の課程に在学している方に限ります)が対象となっておりま
す。但し、私立学校においては都道府県知事の認可を受けている学校に限ります。また、日本国
内にある海外の大学の日本分校においては文部科学大臣が個別に指定した課程に在籍している
学生を対象とします。


D若年者納付猶予制度
〜平成17年4月から実施〜
国民年金第1号被保険者である20歳台の方の所得金額が一定額以下の場合は申請に基づき保険
料納付が猶予されます。(
申請は住民登録をしている市区町村へ毎年行って下さい
※平成17年4月以降に免除申請を行う場合の所得基準額の目安は
所得が(扶養親族等の数+1)×35万円+22万円の範囲内であること(本人と配偶者の所得のみ
で判定され、世帯主の所得の多寡は問われません)

この制度は20歳台の方の申請により国民年金保険料の納付を猶予する制度であり、保険料を免
除する制度ではありません。従って、猶予期間においては最大10年遡って保険料を追納しない限り
は満額の老齢基礎年金を受けることができません。但し、老齢年金の受給要件を満たす為の受給
資格期間(原則25年以上)には含めることができる期間となります。また、万が一の障害基礎年金
受給の際にも保険料納付済み期間と同様に要件対象期間として取り扱われます。



免除期間または納付猶予期間の保険料の追納について

免除または猶予期間について保険料を追納する場合
国民年金保険料の免除や保険料納付猶予制度を受けた期間については保険料を全額納付した場合
に比べ、受け取る老齢基礎年金額が少なくなります。そのためこれらの期間は10年以内であれば後
から納付(追納)することができます。追納した分については老齢基礎年金額に反映されることになり
ます。但し、保険料を追納する場合は、その免除または納付猶予を受けた年度から起算して3年度目
以降に行う(追納する)場合は免除等の承認を受けた当時の保険料額に経過期間に応じた加算額が
上乗せされます。

平成17年度中に追納する場合の保険料月額(加算額込み)
免除等を受けた
年度から起算し
た年度
全額免除
又は
納付猶予
半額免除
10年度目 16,310円
9年度目 16,260円
8年度目 16,040円
7年度目 15,790円
6年度目 15,190円
5年度目 14,600円
4年度目 14,040円
3年度目 13,500円 6,750円
2年度目 13,300円 6,650円
1年度目 13,300円 6,650円
※半額免除制度は平成14年4月分からの実施。
 平成17年度は3年度目となるため4年度目以前は
 半額免除制度はありません。




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