企業経営は資金を調達し設備投資を行い、製造、商品の販売、サービスの提供など
営業活動を行い売掛代金の回収、代金の支払や給与の支払、支払手形の決済、借入
金の返済といった一連のお金の流れがあります。その財務活動を行う上で、営業活動
(人の動き)が伴います。いわば、経営はこの両輪が常に回っている事になります。利
益を上げて行くには、売上を上げて行かなければなりませんし、売上を上げて行くには
人的労力が必要になります。(もっとも設備投資も必要となりましょう。)また、売上高が
上がっても、原価が上昇あるいは、販売商品の値引きやサービス単価の引き下げをす
れば、売上総利益は圧縮されてしまいますし、販売費や一般管理費がかかり過ぎると営
業利益は圧迫してしまいます。その他、売掛債権の回収が遅れれば、売上高が上がっ
ても未回収分の現金が無いといった状況にもなりましょう。また、企業経営は商品やサー
ビスの提供をし、社会的に貢献することで成長し自社はもちろん、より便利な生活環境を
もたらし、税金や社会保険料の納付など社会全体にも大きな利益をもたらします。生産
を上げて行くには社員教育や配置、社員自身のモチベーション及びノウハウが重要にな
りましょう。一方、生産には人件費といった投資・コストも伴い、個人の疲労やストレスも
蓄積されてきます。加齢も伴い、引退後や傷病、障害といった社会を取り巻く想定可能な
様々なリスクに対応できる状況でなければなりません。その為の社会整備として社会保
障があり、会社に関しては社会保険が社会全体の相互扶助制度として存在しています。
労務管理とはまさに会社の最も重要な財産とも言える「人」の管理であり、就業規則(従
業員に周知されるものでなければならない)を中心に雇用環境の維持・改善を図り、事業
活動を営むための環境の形成と維持・運営になります。
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